2 月 例 会




  開催日時 2012.2.14(火)  9時半〜12時         

   兼題:   
「自由

   概要:    今月の兼題は「自由」としました。
          集まった投稿作品は、原点に戻って、和気藹々の披講に供した上で、
          同好会HPの「兼題,例会コーナー」にアップしました。

          また、皆様の強いご要望がありましたので、昨年11月に急逝された
          芳翠さんの生前の作品をあじわい合い、追悼の意を表しました。



写真俳句短歌



初観音 人形焼を 家苞(いえづと)に     学


托鉢の 笠に冬日や 尾張町    学


参道や うなじを濡らす 雪雫   学


地下鉄を 出づれば銀座 春の雲   学


豆撒の 果てて豆の香 残しけり   学


佐保姫の 微笑みうれし 今日の朝   くに


鳴き交す 声も艶めく 春来たり    くに


初雪や 子供の頃の 雪こんこ     水白


 守ってね少女のようなその言葉
       男は如何に守りてあらん 水白


繭玉の 奥に隠れし 去年(こぞ)の花    隆夫


木枯らしに 吹かれて棲んだ 冷えた町  隆夫



 過去に生き夢を引きずり今までは
     さらばとばかり老いて逝く   隆夫


果てしなき 少女の夢や 春の海   有三


ギャマンに 閉じ込めし春 解き放つ 有三


故郷の 手紙のはじめ 雪の丈     ゆきお


投げ下ろす 雪重なりて 静かなり   ゆきお


立春や ここで止まりの 高さかな   ゆきお


木枯しや 裸枝振り 男ぶり      牧紀


寒続く 恨みつらみや 鳥の群れ     牧紀



(向島百花園にて)
蝋梅や 園の百花に さきがけて    牧紀


這い上る 水仙命を 覗かせて     牧紀


  草木にも降って見せてよ白銀を
        山肌埋めし旅の想いに   水青  


湖面凪ぎ 公魚(わかさぎ)舟の ひとところ   未来



冴え返る 富士は無限の 命あり    未来



陽の差して 小さき庭の 雪割草    未来


木々はみな 寒の重さに 耐へ忍ぶ   未来



縁結ぶ 大樹の先に 寒の空      未来



清盛の 栄華も見しや 凍てし月    小鈴


南天の 実赤々と 崖飾り       小鈴


箸置きに 正月遊びを 偲びけり    小鈴


浅き春 凍土に見せる つむじかな   和子


春睦月雪の下にて何隠す
  芹の出づるももうじき待てば  名無子  


瀬戸内の隔離の島の納骨堂
      君も員数百余の空きに  名無子 


溶けし足崩れし鼻は嫌われて
       孤島幽閉帝国安堵  名無子 


恋文は書くにもグッズが必要で
      万年筆は失せて久しく  名無子 


立ち上がれ 復興日本 竜昇る     仁昭

初詣 願い叶えろ スカイツリー    仁昭


源平の 池穏やかに 冬牡丹      玲子


春蘭の 声も立てずに 風の中     玲子


コーヒーの 香や冬の鳥 視野に入る  玲子



友呉れし 挿し芽の花の 咲きにけり   玲子


核心の 話も跳んで 日向ぼこ     玲子


蝋梅の 涙のしずく 春隣り      吉夫


願掛けの 牛の背中の 黒光り     吉夫


角切りの 牡鹿の目にも 春日かな   吉夫


雪雲が 隠れて見えて 鳳凰堂     吉夫

 切りそめし前髪のやや大人びて
      孫戯るるゆきのともだち  花音



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