2012年新春写真俳句短歌集



    
謹 賀 新 年

 
   
 平成24年は「世界規模の大不況」と「震災」から
   「昇り竜」の如く復興、復活の年であることを祈念し、
   同好会も基本に立ち帰り、又、一歩づつ積み重ねて行
   きたいと思っています。
   本年も宜しくお願い申し上げます。
     


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俳句 写真 備考、コメント等
お御籤の

 弱い結びに

  木枯らしが

      隆夫 木枯らしに任せて何処行く紋次郎
お御籤ゆらり風のまにまに
お多福に

 抱かれて眠る

     獅子頭

        学 獅子も安らかに眠る。
新年がやすらかで、福多きを祈念します。
遠太鼓

 足早やめける

      初詣

        学 笛太鼓の音が遠く聞こえると子供の頃にかえって、浮き浮きしますね!
初旅の

 写真は富士の

    偉容かな

        学
以下2句

山中湖畔からの朝夕の富士の偉容、裾ダイアモンドがバッチリ。

今年は春から縁起がいいな!
一瞬の

  落輝や

   富士の

     初写真

        学 同上
冬富士を

 ひとり占めして

     句作かな

        学 右下にご注目。成程ひとり占め!
初富士に

 憂い無き日々

    祈るかな

       未来 高尾山からの富士の絶景。

恙無き年で在りますように!
渾身で

 運引き寄する

     初御籤

       未来 去年は色々ありましたからね。

「渾身で」に実感がこもっていますね。
青空を

 ダム湖に映す

    淑気かな

       未来 何か心改まる厳かな雰囲気が感じられます。
寒風に

 日溜り求め

     鳥憩ふ

       未来 思い思いに”鳥間距離”を取っているのが面白いですね。
初詣

 竜立ち上がる

     年願ふ

       牧紀 地に這う龍よ立ち上がれ!
「昇り龍」の新年を祈願。
復興の

   祈願者溢る

     初詣

      牧紀 昨年の災害、先の見えぬ経済不安からの復興を願って、押すな押すなの初詣。
新年を

   不動に託す

    結び文

      牧紀 上の作品と同様高幡不動尊初詣の句。
見事に結ばれているお御籤を見て、不動尊に託された夢の実現を確信?
「たろんぺ」は

   鋭く光り

    首刺すか

       名無子 「たろんぺ」は秋田弁で、「つらら」のこと。
槍衾かギロチンか?

これは実際に危険なので、学校では用務員さんが先ずツララ落しをし、校長先生が安全確認をした上で登下校する所もある由。
初詣

   湯けむり香る

     薄明り

        有三 箱根湯本のとある神社。薄明かりの中、源泉の香りがーーー。
外国へ

   メールで送る

    羽子板市

        有三 Ipadで外国に住む孫に羽子板市の賑わいを実況中継しているお祖母さんと実況取材の若きインタビューアとの対比が面白い。
憂き事も

   しばし忘れて

    初日受く

        くに 雲の多い今年の初日の出が見事に撮れていますね。

憂きことを初日に流して明るい一年で在りますように!
冬晴れや

   蕾のままに

   薔薇一輪

       くに 時至るまで蕾みのままで。

植物の生活の知恵。我々もしたたかに活きましょう。
手あぶりに

 集まる子らと

     初笑い

        淑如 手あぶりのある懐かしい空間!

「家族の絆」の原点ですね!
初飾り

 心新たに

   席入りす

       淑如 今年は色々な所に「席入り」して見てください。
そこに瑞雲がーーーー。
水仙の

  香に包まれて

     一服す

       淑如 一服の茶の香りと水仙香のハーモニー。
昼の月

  ふはりと浮きて

      枯木立

         玲子 昼の月が枯れ木に紅の彩りをプレゼントしてくれたのか?
大欅

   血潮たぎりて

    去年今年

       玲子 「血の通った大欅」これは瑞雲!
清らかな

   沢の流れの

    睦月かな

       玲子 清らかな沢の流れのような一年でありますように!
言の葉を

   拾ひて一句

    初電車

       玲子 「いつでも一句」見習いましょう
しみじみと

  夫と二人の

   除夜の鐘

       小鈴 しみじみとした除夜の鐘が聞こえてきます。夫婦はかくありたし。
駆け足で

   通り過ぎゆく

    去年今年

       小鈴 「卯年」から「辰年」へバトンタッチ。
お祓いを

   受けて祈願の

      初詣

       小鈴 以下3点広島のとある風景。




ここは、お祓いがセットされた初詣の由。





ドリムネーション

    銀河鉄道  

   駆け抜けし

      小鈴
     
「ドリムネーション」夢のイルミネーション!
広島の

   平和を願ふ

    光り花

       小鈴 ヒロシマの平和の祈りは深く重い。

大人びる
   孫の手に置く
     お年玉
       ゆきお お年玉
   貰った頃の
     頃のこと
       ゆきお
   
孫の手に我が手を載せてお年玉
貰いし頃を孫の手に見る


「頃のこと」が良いですね。
情熱の

   燃えてはいても

      秋は秋

         水白 季節外れとはいえ、この紅葉は新年を飾るに相応しい明るい赤。

作者は熟年の最高の輝きの中で新年を迎えられたのでしょうね
初春の

  かぐわしき香や

     母の袖

       希由 亡母の着物に袖を通した時の懐かしいフリージアの香り。
元旦や
 計を語りて
  姉妹薔薇 希由 初春や
 寄り添い語る
   姉妹薔薇  希由 冬の庭
うれしたのしや
   姉妹薔薇 希由
庭の薔薇を見て連句:

庭の薔薇を見ながらの中睦まじい姉妹の弾む会話、笑い声が聞こえて来るようですね!
かの微笑
 希望を抱いて
   冬のバラ 希由 K310
 泣き笑いして
   冬のバラ 希由
左:

再会した恩師の微笑に生きる意味を再確認させられた感動の思いでの薔薇。

右:

モーツアルトのピアノソナタK310の練習で悪戦苦闘しながらもその美しさに涙ぐんでしまう思い出の薔薇。



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短歌 写真 備考、コメント等
秋の朝

 突然逝った

    その人を

 姉上様と
   
    呼びし日想う

        水白
芳翠さんを偲んで。

SNM皆の「御姉上様」でしたね。
千の風に乗っていつでも皆を見守っていますよ!
何処へ行く

 飄々弧足り

    我一人

 初日を拝みて
   
     手探りの路

        隆夫 写真は見事な達磨日の出。
今年も手探りの路を飄々とーーー。
つねずねの
 こまご
 子孫 集まる

    笑い声

 歳ふえたねと
   
     正月迎え

       水青
祖父母・親・兄弟姉妹・子・孫までお互いに「歳ふえたね」の一言で家族の絆が一線に繋がる想い。
七変化

 光り自在の
   
   面影や

  石にも木にも

  うつろひ棲めり

        紀舟 高幡不動尊初詣の折、嘗て、紫陽花吟行先を求めて不動横の紫陽花園を下見した時の芳翠さんを偲んで:

紫陽花園内に写真のような石碑あり、
「木に石に 佛心棲めり 紫陽花寺」

 芳翠さんの紫陽花(七変化)の如く七色に自在に輝いていた日々の面影が園内の石木に偲ばれる。
初孫に

 家族の絆

  より太く

  天満宮に

        円満祈る

       紀舟
町田天満宮初詣
初春の

 富士の高嶺の

      白雪は

    吾がいただきを

  染めにけるらし

        筑山 作者は元日に古希を迎えられた由。頭の頂きも白髪が増えてーーー。
誰そ彼れの
 
 茜に浮かぶ

    山際に

  新たな年の

        願いを込める

        筑山 茜色の新年をただ願うのみ。
夜が明ける

ラジオが告げる

    体操を

  深く息吸い

         血流清し 
    
      名無子 毎朝のラジオ体操はいいですね。健康第一。
雪の宿

 知らぬ人とも

    乾杯ね

  心しみじみ

       無事誕生日

      名無子
秋田乳頭温泉「鶴の湯」にて。
見知らぬ同宿の人たちが作者の誕生日を祝って盛り上がった由。
濁り酒

 歳月寡黙に

   熟成し
  
 記憶の八月
   メヒシバ
    女日芝 茂り

     名無子 「濁り酒」のロマン。作者の世界。

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