2013年新春写真俳句短歌集

 

謹 賀 新 年


平成25年は「政権転換」に期待し
「失われた20年」を取り戻す最初の年に
なることを祈念します。
同好会も7年目を迎え「和気藹々」の基本を忘れず
新たな一歩を積み重ねてゆきたいと思っています。

本年も宜しくお願い申し上げます。


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俳句 写真 備考、コメント等
滲みつつ

 障子に落す

     枝の影

       鶏肋 障子越しの枝影が柔らかく微かにゆれる。
暖かい日本の原風景ですね。
元禄は

 御高祖頭巾に

    流し目と

       鶏肋 京都時代祭りの楽屋裏とか?
昭和元禄ならず、平成元禄のたたずまい。
庭先に

   梅一輪が

     綻びて

       鶏肋 一輪の梅には、月が似合う?
早咲きの梅に感謝、感謝。
暮れてゆく

  冬の港や  

     泊り船

        学 泊り船の灯りが次第に判然としてくる夕暮れ。慕情溢るるひと時。遠く太平洋の彼方まで想いを馳せてーーー。
銀ぶらの

 足とめて見る

    聖樹かな

        学 銀ブラの人も、勤め帰りの人もつい足を止めて眺めますね。
托鉢の

 片手おがみや

     冬日和

        学 托鉢は冬日和も、木枯らし日和も氷雨日和も続くのでしょうね。これも人生。
ひょっとこの

  手振りしなやか

      里神楽

        学 里神楽は、昭和半ばまでは何処でも見られたように思います。懐かしいですね。
獅子舞や

 笛の音はこぶ

     風の中

        学 青空の下、一段と高い笛の音が冴えますね。
獅子舞にひょっとこ神楽。今年ものんびり、角なく過ごしたいと思います。
震災や

 怪我なき願ふ
              なずな
        薺 粥

       未来 七草粥で今年も無病息災。怪我なく恙無く過ごしましょう。
縦列の

 しんがりに付く

      初詣

       未来 町田天満宮は今年も初詣の人気スポット。
年末からの株高円安で今年こそ持続的景気回復を祈念しましょう。
蝋梅の

 香りの後に

    艶愛でる

       未来 蝋梅は先ず「香り」、而して後「艶」。でも、写真は当然「色艶」でしょうね。
真青なる

  空に巳年の

    凧揚がる

       未来 今年の干支のへびの形の連凧が揚がっていた由。
穏やかな風の下、ゆっくり揚がり続けてほしいものです。
初詣

  衝動買いの

     守り札

       未来 家族の幸せをいつも願っている現われでしょう。
冬日和

  水鳥つどう

     朝の宴

       牧紀 境川ある晴れた冬日和。鳥も集いて朝の宴。
今年も色々あったねーーー。本当にねーーー。
年賀状

   来ぬ正月の

    重みかな

       牧紀 昨年、実弟が若くして亡くなり、私も喪中

   弟の なき新年の 始まりぬ

              (牧紀)
大晦日
     おさがり
   はや 御降 の

    夜雨かな

       牧紀 大晦日の宵。新年の準備も済んだ頃、今年を締める悲しみの小雨。

以上3句我が歳末風景。今年もたくさんの方がなくなられました。有名無名老少不定。
ご冥福をお祈りします。
空ごとは

  神に委ねて

      初詣

       有三 神様ただ見ていてください。私は遣ります!

政治も実行あるのみ。
神殿へ

   一段づつの

    思ひあり

        有三 福島をみても、「一段、一歩上がる重み」が伝わってきます。
山茶花の

   枝に凭れて

   咲きにけり

       有三 ある時は真っ直ぐ(支え)。ある時は凭れあって。これまたシニア人生の機微!
短日や

   仕込みの匂ひ

     縄暖簾

        有三 今日も歩き疲れて、そろそろ日が翳る頃。縄暖簾街は眼をさまし準備に掛かる。
初日の出

   ときめく心

    内に秘め

       有三 何歳になっても、初日の出には感慨無量のものがありますね。
水牛も

   笑顔競うか

     夏の島

        水白 夏の島南半球冬の島。
今年も皆様笑顔を競い合いましょう。
年の瀬や

   この美の中に

     温もりを

        水青 この美の中に温もりを。心の中に温もりを。心の外にも温もりを!
カメラ持ち

   今年は降るか

     雪吊りに

        水青 今年は厳冬続き。きっと薬師池にも雪が降りますよ。カメラの手入れ怠りなく!
霜の朝

  ざくざくざくと

    はたけ道

        くに 踏む足。踏まれる霜。ざくざくぞくぞく寒ーい。でも身の引き締まる新年の始まり。
元日や

   残照雲に

   暮れ始む

       くに 今年も元日は残照と共に平穏に暮れた。
共に今年一年の平安を願う。
それぞれが

   思ひ思ひの

   初すずめ

       くに 初すずめの如く、夫々,思い思いの新年を謳歌してください。
外苑の

   銀杏落ち葉の

    座る椅子

        吉夫 銀杏落ち葉が我がもの顔にすまして据わっています。
誰かの歌にあるように「落ち葉の占めたる位置の確かさ」ですね。
白樺は

   雪の白さが

    隠したり

       吉夫 白樺の幹より白き雪に覆はれた湖の寒い朝。心一つで暖かくなるーーー。
年の瀬や

   夕焼けと共に

     流されて

        吉夫 年の瀬。空が澄んでいるせいか夕焼けがやけに赤い。これを映す川面を眺めていると時の流れを忘れてしまうーーー。
場末にて

  松飾り売る

    薄明かり

        吉夫 場末の薄明かりの中に、松飾りが悠然と並んでいる姿が浮かび上がっている。
不易流行?
年新た

   何をか誓ふ

     胸の内 

        玲子 初日の出に向かって、胸の内に秘めたる思いは何でしょう?
それにしても、良く撮れましたね。
鎮まりて

   笙の音響く

    三日かな 

        玲子 確かに正月も3日になると大抵の神社は落ち着きを取り戻し、笙の音も聞こえてきますね。
春蘭の

    花芽が三つ

    囲み見る

       玲子 今年は厳冬とはいえ、植物は時の移りをちゃんと知っていますね。
花開いたら又投稿してください。
いとほしや

   つはぶきの花

      枯色に

         玲子 花の色はうつりにけりなつわぶきの咲き続けるぞいとほしきかな

小野小町もかくや?
明々と

   駅舎灯りて

    去年今年

         玲子 大晦日は終夜運転。駅舎の明かりは
たとうれば去年今年を繋ぐもの
山茶花や

  一輪残して

   年明けぬ

       小鈴 冬に入り次々に咲いた山茶花も盛りを過ぎ、大晦日に見れば一輪残るのみ。
それもお気に入りの白八重の花ーーー。
清らかな

   新たな祈り

    去年今年

       小鈴 去年の恙無きを感謝。今年に期待の祈り。
注連縄の

   ほのかな香り

     年始め

       小鈴 新年の清清しい淑気に満ちていますね。
ブルット身震いして事始。
新年の

   空高くして  

   凍てしかな

       小鈴 凍てるような雲で、返って澄み渡る新年の空。今年も身を引き締めてーーー。
木枯しの

  行き着きたるや

    吹き溜まり

        小鈴 木枯らしが吹き募ると、思いがけないところに吹き溜まりが出来る。
初詣

   去年と同じ

    長さかな

       ゆきお    町田天満宮は相変わらず初詣で賑わっている。去年も大分待ったなーーー。
ひめやかに

    生垣の紅

      姫椿

        希由 生垣にひっそり咲く紅の姫椿(山茶花の別称)。その生命力に驚く。
欅伸び

   光りさす空

    淑気かな

        希由 葉を落とした欅の枝の間からの初日。空に二筋の瑞雲。これぞ淑気!



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短歌 写真 備考、コメント等
美しく

  光の海に

   輝いた
      
   虹とペンギン 

     北風の中

        鶏肋
虹とペンギン夜寒に立ちて、ああ今年も暮れなんとす!
巡り来た

 巳年の絵馬を

    授かりて

  納めし辰に
   
    またあわめやも

       ゆきお 「またあわめやも」が効いていますね!
皆様12年後に巡り来る辰,巳にめぐり会いましょう。
故郷の

 雪の丈聞く

   この朝は

 書く文ごとに
   
     雪の丈書く

      ゆきお 今年は年末年始に日本海側は大雪。
ゆきおさんも故郷新潟の雪が気になってーーー。
柴又は

 帝釈天の

    御利益か

  寅さん健在
   
       平民溢る

        紀舟
 
柴又駅前にご存知の寅さん像があり、初詣客が溢れていた。
参道を歩いてみても、庶民、平民の憩う土地柄を実感。

帝釈堂

 緑立つ松

  蛇ならむ

   巳年の平安
     ひたすら
      只管 祈る

        紀舟 二天門を入ってすぐの新本堂、帝釈堂。
枝振り豊かな松の大木。左側蛇の形に見えませんか?
葛飾や

 桃のまがきも
   
    遠き夢

   矢切渡しに

   秋桜子の碑

       紀舟 帝釈天から数分の江戸川河川敷にある柴又公園内、矢切の渡しの手前に水原秋桜子先生の句碑がある。
つぎの有名な一句:

 葛飾や桃の籬も水田べり
青鷺の

 高みに在りて
   
    黙考す

   夕暮れ日本

   朝明け如何に

        紀舟 夕暮れの境川、町田市庁舎付近のビルに泰然自若の青鷺。
はてさて、日本は何処へ行くのやら?
谷川の

 清き流れに

    臨みつつ

     神の降ります

    夢の架け橋

        筑山 写真の通り、聖なる水に朱の橋それに冬もやがかかり、神々しい気持ちにさせてくれますね。
ひんがしの
 
 都を照らす

    宮の前

   良き年願ふ

           新しき年

        筑山 日光東照宮は江戸の守り神。20年の東京五輪開催も祈念し、良い年でありますようにーーー。
たはむるる
 
 スズメ窺ふ

   猫ありて

  タヌキ真似して

          幾年経つる

        筑山 狸寝入りの御仁はどなた?
ウヰスケの
 
 残り眺めつ

    ほろ苦き

  青春の味

      ハイボヲル飲む

        筑山 「ウヰスケ」はフランス語の由。
文字通り懐かしき青春の味!ハイボヲーレに乾杯。

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