SNM写真俳句短歌同好会第13回展示会作品集 (2/2)
番号 | 俳句・短歌 | 号 | 備考、コメント |
1 | 京なれば名もなき茶屋の 梅雨の暮れ |
牧紀 | 京都三年坂通りから一寸とはずれた名もなき庵。 茶会が果てたか?梅雨曇の夕。 |
2 | 白梅や湯島の女のなみだ雨 | 同 | ご存じ婦系図”湯島の白梅”のお蔦の涙か? |
3 | 激しさを人皆抱へ秋太鼓 | 淑如 | 太鼓の音は激しく心の中にズシリと響きました。 |
4 | 花ミモザシャンソン歌ふ友の住む | 同 | お洒落な友の家にお洒落な花が咲きました。 |
5 | 雨落ちて化粧も落ちて半夏生 | 同 | 雨に濡れた半夏生は半分白く輝いてました。 |
6 | 秋神輿 |
同 | 過疎化が進む田舎でも、祭りは若い活気で溢れていました。 |
7 | 冴返る富士は笠雲かぶりをり | 波 | 新幹線の車窓から富士にかかる笠雲を初めて見てあわててシャッターを切りました。 |
8 | 尾長来て梅の花びら味試し | 同 | 小鳥が花びらを食するなんて知りませんでした。 |
9 | 天守から眺む 木曽川薄暑かな | 同 | 犬山城(愛知県)の天守からの木曽川は滔滔と 流れ昔のままでした。60年ぶりです。 |
10 | 炎昼やビル陰求め急ぎ足 | 同 | 横浜美術館(中央白っぽい建物)に行きました。酷暑の中、人々は、走るように歩いていました。 |
11 | 紫陽花の色浮き上がる雨上がり | くに | 雨が上がったので庭に出たら、一輪の紫陽花が 目に付いて、一句。 |
12 | 五月風変わらぬ姿モヤイ像 | 同 | 渋谷駅西口通ると目に付くモヤイ像です。 |
13 | 青空に雲の去来や今朝の秋 | 同 | 立秋の朝庭に出て見上げた空の雲。 |
14 | 汐の香が誘う郷愁夏果てる | 同 | 江の島の漁港での汐の香りが故郷の海に繋がり ました。 |
15 | 見上げたる大樹の梢にツミとまる 小鳥啄む鋭きまなざし |
有三 | 成瀬の堂の坂公園にて梅雨時にツミが托卵。人々に見守られて、無事三羽成長巣立つ。 梅雨明けの巣立ちの雄姿です。 |
16 | 観梅に羽根木の里をたずぬれば 過ぎ去りし日の友を想へり |
同 | 小雨の羽根木公園に観梅の吟行にゆく。 前回、一緒に来た旧き友をおもいながら散策し ました。 |
17 | 山の端に沈む太陽黄金色 映ゆる翼に旅への誘い |
同 | 羽田空港に友を見送りにいった帰り。 夕陽に見とれて、しばし旅情に誘われました。 |
18 | 芹が谷の泉のほとり花さけり 白きカラーを今日もたずねり |
同 | 今年は梅雨の雨が多く、近年になく多く咲き ました。白さたずねて通いました。 |
19 | 多摩に聴く雪舞う津軽風の音 | きよし | 多摩川の河原で津軽三味線を練習している若者 がおりました。初めてから6年経ったとのこと で、しっかりした演奏でした。 |
20 | 秋仕舞い今年限りの云えぬまま | 同 | 撮影地は埼玉県狭山市。稲刈りを終え、ほっと している中にも、来年も続けられるのか、続け るべきか迷いがあるように感じ句にしました。 |
21 | 身を削り孫に仕える夏一日 | 同 | 公園内の浅瀬で水遊びをして帰るお祖母ちゃん とお孫さん。やはりお祖母ちゃん独りで、面倒 見るのは荷が重かったようです。 撮影は所沢航空記念公園。 |
22 | 風鈴の迷い選ぶもふたりして | 同 | 撮影地は八王子市。風鈴を買おうとしてどっち が良いかなとふたりで迷っているのが、微笑ま しく、はて自分にもこんな時があったかな? |