養運寺観梅写真俳句短歌集


              養運寺、宏善寺観梅吟行

   日時: H25年2月25日(火)
   場所: 町田市本町田の養運寺、宏善寺
       その後、薬師池公園(自由参加)
   参加者:10名
   吟行コース:
    養運寺境内ー雑木林散策ー宏善寺ー今井谷戸、味の民芸(昼食)
    後半、薬師池公園(自由)

   尚、本吟行コースは、H20年2月に一度実施している。


俳句 写真 コメントその他
青天の

  喜び満ちぬ

     梅の花

       玲子 養運寺の枝垂れ梅。満天の笑み。
山門を

  入り紅梅に

   みちびかる

       玲子 山門の入り口の紅梅が道案内。
梅が香や

  御仏の慈悲

     賜りぬ

       玲子 宏善寺の枝垂れ梅。
一段と大振り。御仏の広大な慈悲心のお陰で今年も満開。
季の移り遅し

   しらうめ

    二つ三つ

       玲子 薬師池の梅はまだ二、三分。
早咲きの

  さくら満開

     波音す

       玲子 早咲きの桜に菜の花。ここ初島は春の波音。
冬の鷺

  突如飛び立つ

    行方逐ふ

       玲子 鷺が蓮田で餌を求めて右ひだり。
上りきし

  養運寺坂

    梅日和

        学 ピッタリ梅日和の構図ですね。
車椅子

  上る道あり

     梅の寺

        学 宏善寺では車椅子の梅見客が何組か見られました。
  あ
孫生れし

 日も咲きをりし

     福寿草

        学 福寿草は、名にし負う家族の幸福の象徴。
佐保姫の

 来駕待つかに

   五位の鷺

      せつ子 春の女神「佐保姫」は、もう直ぐ近くまで。
昇殿を許される五位の鷺が代表してお待ち申し上げます。
やどり木は

  枯れ木母とし

    育つらむ

       せつ子 冬木立ちの宿り木は何とも風情がありますね。
富士霞み

 鵠沼の海

    春近し

       隆夫 富士霞み、柔らかき波、鵠沼海岸は一足早く春!
雪の上

 枯れた楓が

    唯二葉

       隆夫 ことしも春の大雪には悩まされましたが、逆に、雪の風情も愉しめましたね。
雪溶けや

  提灯叩く

    雫かな

       隆夫 薬師池付近は何故か春の訪れが遅い。
でも、提灯叩く雫の音が春を呼びこむ。
車いす

 我が行く道の

    梅見かな

        和子 車いすに乗ってでも、健康のため梅見をしたいですね。
賑やかな

  談笑の声

    春近し

       和子 静かな境内に、愉しそうな声が時折聞こえていましたね。
梅の香を

 訪ねて歩く

    寺巡り

       和子 本町田近辺の寺にも梅の名所が多々ありそうですね。
観音の慈悲

  ようやくに

    梅日和

      ゆきお 今年の寒の戻りは厳しかったですね。
梅も咲こうか咲くまいか、相当迷ったのではないでしょうか?
ボール蹴る

  土匂い立ち

   春となり

     ゆきお ボール蹴る少年たちの様々なポーズが、良いですね。春隣かもう春になっていますね。
雪吊りの

 干し網のごと

    梅見ごろ

      ゆきお 梅も見頃となり、海では春の漁が始まるーーー。
梅の香に

  山門くぐる

     身の清む

              牧紀 養運寺の山門。
梅の香漂い、身の引き締まる思い。
耐え堪えて

    また歳重ぬ

    枝垂れ梅

        牧紀 今年も満開の枝垂れ梅。満身創痍の古木の執念に喝采!
雪越えて

  梅訪ふ頃や

     宏善寺

       牧紀 大雪にもめげず梅日和。境内を守る人にも感謝。
白梅や

 花蕊立てて

    気を放つ

       牧紀 白梅子さん達の意気に感ず。矢張り女性の時代か?
初梅や

  風柔らかし

     薬師池

       牧紀 薬師池公園の梅の見頃は矢張り3月中旬。
でも、このところの暖かさで開花したものもあり。
青鷺や

 啓蟄の餌に

   眼を据えて

       牧紀 薬師池公園の蓮田も啓蟄の頃。
”虫愛ずる鳥君”でこれから賑う
でしょう
釈迦牟尼の

 御座す鎌倉

     春霞

      未来 大仏の青銅色が春霞みに合いますね。
浅春の

 富士を遠くに

   漁を待つ

      未来 網の向こうに微かに見える富士の頂きは真冬。
でも、海は春めく。
白梅の

 膨らむ空の

    蒼さかな

      未来 初島は、快晴の梅日和。
原発の

 憂ひ隠すや

    雛人形

      未来 原発事故は「隠し事」が多くて困りますね!
何とかなりませんか!(何ともなりませんね)
枝垂れ梅

 愛でる日和や

     車椅子

      未来 車椅子の梅見客も、この枝垂れ梅を観賞出来て、満足そうに見えました。
老梅よ

  病あるなら

    空へ飛べ

       水青 老梅よ、頑張って。
梅の柄

 晴れ着にしてと

    亡き母が

       水青 こんな梅の花柄なら、素敵ですね!
陽だまりに

  仲睦まじく

   ここにあり

       水青 シニアの皆様、いつまでも仲睦まじく!
雛の里

  終の棲家で

   華咲かせ

      小鈴 飾られて、皆に見られて、褒められて、終の棲家に一花咲かす。
祈り籠め

  ひと針ごとの

    つるし雛

      小鈴 そういえば、つるし雛は「千人針」を想起しますね。
古ーい!!
花の雨

  遥かに煙ぶる

     相模湾

       小鈴 河津桜に春の雨。相模湾も雨に泣く。
春めくや

 老ひても負けぬ

    ミニ列車

       小鈴 老機関士が泰然自若として、頑張っていますね。
咲きみちて

 花粉こぼしぬ

     藪椿

      小鈴 「花粉零すまで咲き満ちる」旨い表現ですね。
山門の

  石段一つに

     香る梅

      有三 石段を一段上がるごとに梅の香がーーー。
境内は

 木魚に揺れる

   枝垂れ梅

      有三 静かな境内に木魚の音がーーー。
参道に

 待つ人ありや

    枝垂れ梅

      有三 貴人の訪れを待つ雪の宏善寺。
散るを知る

  雨降り残し

    梅香る

      有三 神代植物園の梅園。散る梅と梅の残り香。
梅一輪

  温もり一輪

    また一輪

       水白 梅かすみの写真が温もりを伝えてくれますね。
見つけたり

  水道つらら

    懐かしむ

       水白 今年の冬は本当に寒かったですね。
セキレイの

  雪に食なく

    愛想よく

      水白 セキレイのお出迎え。何かなーいかな?
冬の朝

 お迎へまだかと

   問はるるや

       水白 言葉には注意しましょう。
冬の朝

にょっきり顔出す

      指人形

       水白 珍しい光景ですね。
雪に撒く

  餌に群がる

     雀かな

      くに 大雪で鳥達も餌さがしに苦労したでしょう。
山里の

  景にも似たり

     梅一樹

      くに 矢張り町田は田舎でしたね??
海風や

  かもめと遊ぶ

    春ひと日

       くに 島めぐりに最適の日和だったようですね。
色のなき

  庭を彩る

   木瓜の朱

      くに 冬から春にかけて木瓜の花の花期は長い。。朱色がことに鮮やかですね。
短歌 写真 コメントその他
再びの
 養運寺巡る
     吟行会

  欠くる友あれ
  満つる梅の香

       紀舟 養運寺を巡る観梅吟行は2008年2月に引き続き2度目。前回参加の芳翆さん、三樹さんーーー等はいない。
でも、枝垂れ梅は変わらず満開。
宏善寺
 また満開や
    梅すだれ

 ベレーの顔の
  微笑みて消ゆ
  
        紀舟 その時、梅すだれの中に、ベレー帽の似合う芳翆さんの姿が在ったがーーーーー。
雪残る
 雑木林を
  そぞろ往く

 芽吹く草木に
  小鳥鳴く声も
  
        紀舟
養運寺の裏山辺りの雑木林。三樹さんの犬の散歩道とか?
あちこちにドングリの芽吹きが見られた。
薬師池
 残雪に浮く
    白梅に

 越路のむかし
   乙女等想ふ
  
        紀舟 残雪に白梅が浮き上がって見える。
越路(福井)の雪の若き日を想い出す。あの頃の”白梅の乙女”等今はむかし?

鷺四態(付録)


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