2014年巻頭作品集


年月 写真俳句短歌作品
1月 幻想の 光の海に 春を抱く  (有三)
冬枯れの雑木林を見上ぐれば 光さし込み寒椿咲く (和子)
2月 ダルマ市 火打ち手打ちで 春迎へ  (小鈴)
柿田川源流に立ち清流の 遥かに注ぐ駿河を望む  (紀舟)
3月 上りきし 養運寺坂 梅日和  (学)
宏善寺また満開や梅すだれ ベレーの顔の微笑みて消ゆ (紀舟)
4月 花満ちて 子はこの時を 忘れない(未来)
咲かんとす熱き思いの繋がりて さくらの花や春を謳歌す (紀舟)
5月 藤の花 風触れくれば 匂ひけり (玲子)
懐かしき想ひ偲びて訪ぬれば 君の色香は変はらざりけり (筑山)
6月 菖蒲活け 友待つ間の 時静か (淑如)
薬師池菖蒲花咲く頃となり 写真家群れて絵描き溢るる (紀舟)
7月 四葩見て 朝ドラまでを また眠り  (淑如)
相輪に雲かかり行く御堂に満つ 護摩を焚く声紫陽花の寺 (有三)
8月 南風(はえ)の こよろぎの浜 青き鳩 (未来)
古の歌人達の詠まれたる こゆるぎの磯友と来たり(くに)
9月 小鳥来て 夫婦の会話 一つ増え (くに)
真新し 秋の地蔵の よだれかけ (ゆきお)
10月 爽やかや 棚田の風の 匂ひくる (学)
折々に植へし花愛でいとおしむ 年経て朽ちるビア樽かなし(和子)
11月 花筏 まねて紅葉は 風の関 (ゆきお)
晴天の初冠雪の富士放つ 清冽なる気紅葉に達す(紀舟)
12月 野に在りし 仏の隣り 山紅葉 (有三)
薬師池 紅葉日和の 立ち話 (学)

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