2016年 5月  新緑写真俳句短歌集


        

(新緑の皇居前)

      開催日時:  2016.5.10(火)  9時半〜12時         

      場所:    生涯学習センター学習室1

      兼題:    「新緑又は自由」

      概要:     当月は、「新緑又は自由」題の作品に加えて、事前にお知らせした課題写真
              「新緑の天王寺界隈」に関する作品を併せ募集し、これらを まとめて披講
              に供した上で、 同好会HPの「兼題、例会コーナー」にアップしました。

 <写真俳句短歌
<第一部>



棹さして 緑の水面 漕ぎ出でる     未来


新緑を 額縁に付け 背振山      未来


三百年 蔵に寄り添ふ さくらんぼ   未来


連れ立ちて 二人の世界 若葉風     未来


休日の ワイン工房 風薫る       未来


   たが植へし堤をおほふ芝桜
       春爛漫の屏風絵ならむ   筑山 


  春風に紫禁の組緒揺らしつつ
    仄かなかをりあたりを満たす   筑山


 仏蘭西の野を染めつくす火の色は
      若き二人のこころを燃やす  筑山
ー与謝野晶子の下記の歌を踏まえてー
ああ皐月仏蘭西の野は火の色す
        君もコクリコわれもコクリコ


(熊本地震の惨状を見て)
  おほなゐに善男善女身罷りぬ
      神や仏はいずくに坐すや   筑山
             
おほない=大地震


風止みて 匂ひ芳し 白い藤      隆夫


新緑や つつじと共に 門の中      隆夫


都会では 新緑の時 蘭一枝      隆夫


競い合ふ 子らの背中に 散り桜     きよし


聴きおれば ほけきゃや時に けきょけきょと  きよし


アクセルの つい踏みすぎて 山笑ふ   きよし


立ち位置の 皆心得て チューリップ   きよし


我に無き 芯の強さや たんぽぽ咲く   きよし


眺めては 口に酸っぱさ 梅の青     きよし


五月晴れ 東京駅の 雄姿かな       波
(対面の旧中央郵便局長室から)


雨ごとに 色の深まる 柿若葉       波


寄り添ひて 木陰に咲くは 母子草    波



八重桜 友と遊びぬ 幼き日        小鈴


花びらを 重ねておもし 八重桜     小鈴


枝伸ばす 楓若葉の 赤き色       小鈴


のぞき込み 夏の香きく 胡瓜草     小鈴


五月の陽 花弁に注ぎ こぼれ落つ    和子


負ふた()の 手伝い嬉し 初夏の風    和子


新緑の また巡り来て 同窓会      牧紀


 新緑の皇居前に佇みて
      今新たなる反戦誓ふ    紀舟


儀仗兵 皇居の新樹 堂々と    牧紀


白藤の みどりに染まる 英勝寺    牧紀


  鎌倉の緑重なる山間に
       心沸き立つ白藤の滝    紀舟


  鎌倉の大樹に絡む藤の花
       滝なす如く紫しだる    紀舟


野遊びや 足もとの花 黄を揃へ      玲子


蛙鳴く 足音(あおと)に声の 止みしかな      玲子


当麻寺の 東西の塔 春しぐれ      玲子


梵鐘の 十二時の音や 遅ざくら    玲子


あまた咲く かりんの花の いとしけり  玲子


白牡丹 崩して無情の 雨上がる     くに


夕風に ゆっくり開く 月見草      くに


薔薇剪って 腰病む友に 届けり     くに


根津つつじ 少し問いたし 江戸の故事  くに


初雪と 見紛ふ落花の 香りかな     ゆきお


新緑や 並木潜れば 指染まる      ゆきお


なんとなく (のぞ)く竿先 花疲れ      ゆきお


 目黒なる江戸を伝へし五百羅漢
      顔色々に春の陽に映ゆ  有三


           (目黒不動に向かう行人坂の大円寺にて)



夏帯や ロビーに揺れる 裾模様     有三



<第二部>

課題写真コーナー


新緑の天王寺界隈



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