2017菖蒲写真俳句短歌特集
ー清澄庭園吟行会を中心にー


(園内の涼亭付近)

(園内芭蕉の句碑付近)

(深川江戸資料館前の深川めし店「深川宿」)

        例会開催: 2017.6.13(火) 9時半〜12時

  場所:    生涯学習センター 学習室7
  兼題:    「菖蒲又は自由」
  概容:     今月は「菖蒲又は自由」題で清澄庭園吟行会を
          中心に特集しました
          吟行会は、清澄庭園を中心に、深川江戸資料館、
          名物「深川めし」霊巌寺、松平定信の墓ー等
          盛りだくさんでした

     課題写真は、牧野さんの「足利フラワーパークの大藤」です

                ご笑覧頂ければ幸甚です。

俳句、短歌 写真 コメント、その他
風薫る

 水面に映る

   陸奥の夢

      隆夫
「清澄白河駅」ゆかりの陸奥白河の旧藩主松平定信公を偲ぶ
花魁の

 姿映した

   花菖蒲

     隆夫
成程、花魁の姿にも見えますね
清澄の
 まだ早かりし
    花菖蒲

 園に三輪
  寂しかりけり

       隆夫
吟行会は諸般の事情があり、菖蒲の見頃には少々早かりし!
いにしえの

  色香漂ふ

     藤の花

       隆夫
亀戸天神の藤の花。所謂”藤色”が冴えている
躑躅の遅れ花もワンポイント
哀れなり

 栄華の果ての

     落ち椿

       隆夫
栄華の昔、老人の切ない夢

落ちても消えやらずーーー。
 回遊の

 水面に夏の

    雲一つ

      未来
清澄庭園は広い大泉水と数々の名石で有名

写真は、名石を列ねた大磯渡り付近から涼亭を望む絶景ポイント

清澄の水面に雲水流る夏
 江戸情緒

 残す紫紺の

    花菖蒲

      未来
江戸中期、堀切菖蒲園で栽培された「江戸系花菖蒲」の伝統
 句碑の文字

 薄れ芭蕉の

    蛙鳴く

      未来
句碑の文字は薄れてもなお、芭蕉翁の蛙の音は鳴り響く
 真っ白な

  泰山木に

   空ふふむ

      未来
泰山木の大きな
白い花は何時みても落ち着きますね
影落とし

 曝す蓮の葉

   裏おもて

      未来 
この時季葉も疎らで、水面に表裏一体の様が良く見えますね
名石を

 渡りて水面

   揺れる夏

      淑如 
揺れるは渡る人の揺れ?
 新潟の

 久しき墓や

   夏きざす

       淑如
里帰りの時はいつも墓参り
ほっとしますね
 カーテンに

 揺るる風あり

    薔薇の花

       淑如
一重の薔薇が合いますね

花瓶も淡白で良いですね
 春と夏

 かさねて来た日

     銀座行く

       淑如
今年は暑いのか寒いのか天候不順が続きますね
朝八時

  駅への坂道

    匂ふ夏

      淑如   
白の額紫陽花が朝8時の坂道にピッタリですね
名園に
 威容たたへむ
   ふじの山

 青葉に映えて
    今も昔も

       和子 
園内の小さな富士にも威厳あり
 水無月や

  睦みて語る

    亀と亀

      和子
亀と亀はどんな関係か?
夫婦、片思い、不倫ーーー
皆、想像逞しく盛り上がりました
 由緒ある

 石に寄り添ふ

    梅雨の草

       和子
由緒ある名石と、しがないつゆ草の対比
 魚狙ひ

 水面に見入る

      鷺一羽

       和子
青鷺一羽じっと動かず
舌つづみ

 江戸の名残の

    あさり飯

       和子 
江戸深川名物「深川めし」

味が少々濃すぎるが、当時の保存、安全上止むを得ないか?
時至る

 吾に続けや

     花菖蒲 

       牧紀
2,3輪咲き始めた花菖蒲。それ続け!!
涼亭や
 新樹光に
   鎮もれり

 世界の友へ
  和のおもてなし

        紀舟
日本庭園の真髄ここにあり
庭園に
  拡がる池や
    隅田川

  東京湾に
   そそげ夏空

       紀舟
庭園の水は、かつては隅田川から引いていた由

駿河なる
 海より立つる
   富士の山

 溶岩奇巌に
   皐月風吹く

        紀舟
三保ノ松原から見た富士山を模している?

新緑に

 カメラマンなる

     二人かな

       牧紀
カメラに夢中の二人、平和だなーー

寛政の
 改革讃へ
    定信の

  眠るは広き
    霊巌寺塚

       紀舟
流石は旧白河藩主松平定信公の墓

湧く雲の

 先に銀座の

    盛夏見む

       牧紀
銀座の新名所「銀座シックス」

草間弥生作の水玉模様の風船群
新しい銀座の発展を祝し!
それぞれに

 色競ひをり

     花菖蒲

      くに
これから色彩豊かな花菖蒲がどんどん咲くでしょう
薫風や

 庭に祭らる

      石仏

       くに
庭園奥の富士山の陰にひっそり祭られている
ご無沙汰の

 友の便りは

  さくらんぼ

      くに
何よりの便りですね!
青すすき

 風を集めて

   右ひだり

      くに
毎年秋の展示会の花瓶に飾られてきた”斑入り芒”の由
毎度ありがとうございます。
 江戸模様

 らしき振舞

     花菖蒲

      有三
紫の濃淡と形が何か江戸のイメージ
 木下闇

 微笑みもある

      石仏

      有三
奥ゆかしき微笑み!
季は巡り

 慎ましく咲く

    梅雨晴間

      有三 
岩間から覗くかたばみの花
今日も晴れ!梅雨よ来い!
 吾がものに

サーフィン野郎に

       南風

       有三
風を味方に!
 潮騒に

 少女の夢や

   夏に立つ

      有三
言うことなしの写真俳句
”夏に立つ”が良いですね!
 風吹くや

 葉のみ揺らして

      花菖蒲

      ゆきお
花は2,3輪、揺れるは葉のみ!
蕉翁碑

 近づきて読む

     木下闇

      ゆきお 
蕉翁碑も木々に囲まれ、静かに眠る
小満や

 聞き分けられる

   児となりぬ

      ゆきお 
「小満」:万物が次第に成長して一定の大きさに達してくる頃

小学校に入学し、園児とは一味違う一定の成長がーーー
黄の模様

 くっきりと染め

      花菖蒲

       玲子  花の根元がくっきりと黄色。これが花菖蒲。
因みに、根元が白は、かきつばた。網目状があやめ。
菖蒲湯に使う菖蒲はガマの穂綿に似た花を付ける。

尚、これと別種で「黄菖蒲」がある。
西アジア、地中海の原産で明治時代に渡来し、各地に帰化して湿地に咲く一日花
 花菖蒲

 まだこれからや

    咲くを愛づ

        玲子
これからに期待しましょう
 晴れ女

  雨男ゐて

     花菖蒲

       玲子
花菖蒲は雨(男)が好きです?
 庭園の

  奥に菖蒲田

   こぢんまり

       玲子
広い庭園の割には菖蒲田は意外と狭かったですね
六月の

  白雲とどむ

     水の面

       玲子 
清澄池に白雲が似合う
 雑草と

  言ふに名のあり
  
    掃きだめ草

        玲子
「掃きだめ菊」:可憐な花です。名は体を表さないですね?
 ひと茎に

 あちこち向ひて

    アマリリス

        波
アマリリスは豪華な花ですね
 梔子の

   花の香漂ふ

     朝の庭

       波
梔子も広い庭では大木に育つのですね!
 木漏れ日に

  苔ひかりをり

     古刹かな

         波
奈良県、秋篠寺の庭園

苔がきれいですね
 群れなして

 降り来る鳥や

    花菖蒲

     きよし
相模原市北公園にて

そういえば、降り立った鳥の群れに見えますね!
 魚獲り

 忘れて見入る

     花菖蒲

      きよし  
青鷺はじっと微動だにしませんね
 東北の
 訛りかすかに
    弾き語る

  陽水の歌
   木々を渡りぬ

      きよし
声量豊かな由!
一度聞いてみたいですね!
純真の

 性の現わる

    蝶の舞

     きよし 
受精の瞬間の由
 賑やかに

 上がる花火に

     春の風

     きよし  
打上げ花火に見える花はアリアムとか
 おみくじの
 凶引き帰る
    玄関に

 こころ鎮むる
 薔薇の香漂ふ

     きよし
心を鎮めるのは丹精込めた”白薔薇”ですね
 行く春や

  思い出紡ぐ

     二人連れ

       小鈴
良い写真ですね。俳句にピッタリ。
空中の

  一期一会や

     夏きざす

      小鈴 
上り、下り一瞬の出会いと別れ
 乱鶯の

  こえ一山を

     包み込み

       小鈴
鳴き交わす鶯の谺が一山覆う
 夏めくや

  看板娘の

     猫二匹

       小鈴
流石看板娘。2匹ともお行儀が良い


<課題写真>


足利フラワーパークの大藤



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