2017年 11月 皇居東御苑吟行会
写真俳句短歌集



  開催日時:  2017.11.14(火)  9時半〜12時         

  場所:    生涯学習センター和室2
  兼題:    「秋日和又は自由」
  概要:    当月は、「皇居東御苑秋の吟行会」の作品を中心に、「秋日和又は自由」題
          の作品に加えて、事前にお知らせした課題写真「芹が谷公園の秋」に関する
          作品を併せ募集し、これらをまとめて披講に供した上で、
          同好会HPの「兼題、例会コーナー」にアップしました





 <写真俳句短歌

<第一部>


城郭の 家紋薄くする 時雨哉     有三


記紀伝ふ 橘香れ 東御苑       有三


時雨るるや 東御苑の 迷い道    有三


水玉に 赤深まりぬ 残り柿     有三



喧噪も うす紅葉なり 江戸の跡   牧紀


武蔵野の 雑木か御苑の 若もみじ  牧紀


ひと時雨 しぐるる毎に 赤らめり 牧紀

 白鳥は哀しからずや飛べぬ身の
       濠の水面に映る空ゆく  紀舟



平安の 根を地に広く 石蕗の花    牧紀


霜月と なりて大山 神戻る     ゆきお


手の十倍 園児掘り出す 薩摩芋   ゆきお


及ばずや 櫻紅葉の  人出かな   ゆきお


山道の 飛び石脇の 落ち葉赤   隆夫


菊花展 ただ一輪は 片隅に    隆夫


空気澄み 紅葉一枝 空に浮き   隆夫


三拍子 馬のひずめや 秋日和    淑如


黄落や 舗道は雨に 輝けり     淑如


ポケットに 団栗ありて 帰り道   淑如


末枯(うらが)れや 目立ちがりやの 実が二つ 淑如


太極拳 小さなあくび 朝の月    淑如


城跡を 時折濡らす 時雨かな    未来


地下道抜け 銀杏黄葉の 展く街   未来


釣舟に 一日委ぬる 小六月    未来


御佛の 背に百丈の 鰯雲      未来


潮騒を 聞く夫々の 秋夕焼け   未来



紅き薔薇 天に召されて 秋の星     きよし


みぞそばの 頬を染めたる 恋心    きよし


秋日和 今日の平和に 礼をする    きよし


 身を捧ぐ覚悟のひとを座して待つ
       おんな心に秋は暮れゆく きよし


  ゴルフ歴云わず聞かずも見る人は
       一振りに知るその腕前を きよし


秋日和 一列駐輪 神の鹿    波


潮風に 傾ぐ木立や 秋深し     波


拝殿の 鈴に願いを 秋日和     波



秋しぐれ 珠の雫の 横並び    波


ハロウィンを 迎へる門の 賑やかさ  小鈴


石蕗咲いて 蜂蜜袋の 濃き黄色   小鈴


大道芸 拍手集めし 秋日和    小鈴


御仏の 慈悲の半眼 秋明かり   小鈴


何処までも 黄色に染めて 秋日和   小鈴


嵐去り 地表彩る 落ち葉かな    和子


 青い空嵐の後の枯れ枝に
      
ついば
      啄 み残る木守り柿あり  和子


ご神木の 中より微笑む 十三夜   玲子


葉被りの 美男葛や 艶めけり    玲子


ほろよひの 酔漢像や 紅葉初む   玲子


城跡の 泥濘む道も 秋日和     玲子


すっと鳥 釣瓶落としや 茜富士  玲子


秋の蚊を 叩きシャッター 遅れかな 玲子



冬紅葉 お濠の水面 彩れり     くに


左見右見(とみこうみ) 餌食む雀 初時雨      くに


花石蕗や 群れ咲き香る 東御苑   くに


切り取るに 惜しいと思ふ 秋薔薇  くに


白雲に 茜色差す 今朝の冬     くに



<第二部>


課題写真コーナー

「毎月事前に出題される課題写真に対し、
皆で俳句、短歌を創作し合うコーナーです」


芹が谷公園の秋



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