2017 観桜写真俳句短歌特集


(4/2晴れ、恩田川桜吟行会。桜はまだ三分咲き程度)

(当日、松村邸の枝垂れ桜は満開)
             例会開催: 2017.4.11(火) 9時半〜12時

        場所:    生涯学習センター 学習室7
        兼題:    「観桜又は自由」
        概要:    今月は、4/2日(日)の恩田川桜吟行会(松村邸の枝垂れ桜
                見学含む)を中心に「観桜又は自由」題で桜を特集しました。
                課題写真は、宇波さんの「東京国立博物館の庭」です。

                   ご笑覧頂ければ幸甚です。


俳句、短歌 写真 コメント、その他
吟行に

 歌仙の心

    春の夢

       有三

いつの世も歌仙の心に桜花
      咲きて散る待つ春の夢かな
仰ぎ見る

 枝垂れ桜は

    天空に

       有三

町田市高ヶ坂の松村邸の枝垂れ桜

見事な枝振り!
さまざまに

 枝垂れ桜の

   地をめぐり

        有三

同所

こちらが良い、あちらが良いーーー
思い思いに楽しめり
ミモザなる
 リースはありき
     人形と

  香り仄かに
  春きたるらし

       有三

人形とミモザのリースとの取り合わせが絶妙
日延べして

まだ五分咲きの

     桜かな

       未来

今年は3月下旬の異常低温に悩まされました。

各地の桜祭りも、”未桜祭り”が多かったようです。
連れ立ちて

 ジャズの流るる

     花の径

        未来

桜は遅れても、桜まつりイヴェントの音楽は聞えてくるーーー。
丹精の

 枝垂れ桜や

    五十年

      未来

樹齢約50年の枝垂れ桜の威容!
バス停に

 人集ふ頃

   ひめ辛夷

       未来

少し小振りで薄いピンクがかった”ひめこぶし”
は可憐ですね
銀色に

 花穂輝く

    猫柳

       未来

これぞ正真正銘の猫柳の由
花未だき

  流れ清らや

     恩田川

       牧紀

例年なら花びらがちらりちらりーー
花筏が所々にーーー
でも、今年は清水流るる恩田川
寒暖に
 迷へる花よ
   時ぞ今

 咲けよ咲けよと
     水温む川

       紀舟

水温み漸く花開くーー
春の小川はさらさら行くよ。咲けよ咲けよとーーー
花咲くも

 蕾のままも

    また人生

       牧紀

日が当たれば満開に!
早咲きあり、遅咲きも!

咲かんとす

   花の力の

     漲りぬ

       牧紀

太い幹から花の命が生まれ出ず!
新たなる
 命の春の
    訪れや

  耕す土に
  花の香和して

        紀舟

枝垂れ桜、三椏、菜の花の下で苺の植え付け
春の香り!
朝五分に

 夕に八分の

   さくらかな

         淑如

今日は久しぶりに晴れ!気温も急上昇!
開花は一気に進む!進んでほしい!!
恩田川

 桜とジャズで

   うっふっふ

        淑如

町田市弁天池公園の桜まつりの一コマ。

桜を偲んで何故かサックスの音も沁みじみ冴えわたる!
花満ちて

 心のつかえ

   溶けていく

         淑如

青空に満開の桜を見ると本当に心が癒されますね
花よりは

 花見に来たと

     賑はひぬ

       ゆきお


いつの世も”花より団子” ”花より駄弁り”
古池に

 歓声湧きて

     春兆す

       ゆきお

古池やザリガニ取りの水の音
八目や

 離れそびれて

      春の昼

       ゆきお

岡目八目、離れがたき微妙な距離にいますね。
五分咲きの

 花も子らには

     早や満開

      きよし

子供らの歓声で一気に満開に!

子どもの配置、配列のバランスが絶妙!
くぐりゆく

 花のアーチに

      南風

      きよし

整然と咲く花のアーチ。乗り物の二人も整然と対面交通!
遊歩道

  花の遅れに

    犬会議

     きよし

咲くはモクレン、桜は未だ、いつもの挨拶、犬会議
さかやき
月代 に

  花を映して

     殿気分

      きよし

お見事!の一言
もみじ手を

 あくびに上げて

     春の夢

      きよし

春の夢の始まり。すくすく育ってください。
子の風邪で

 夜桜片目に

    急ぐ足

       隆夫

桜も大事、でも子供はもっと大事!
花狂ひ

  裾なびかせた

    おかまかな 

       隆夫

無言!
我ために

 咲いておくれよ

       桜道

       隆夫

見事な桜並木ですね。
主 なき

 しだれ桜に

     光あて

        裕子

松村邸の枝垂れ桜。
午後7時頃、夕暮れの青空が残る中でのライトアップ。幻想的ですね!
競ひ合ふ

 菜の花畑の

     桜なり

         裕子

菜の花の長い春の上に、桜の短い春が萌える。
競い合う春爛漫!
今年また

  蕗をもらひに

      友の家

         裕子

蕗の(とう)はほろ苦い春の味ですね
桜散る

 わが心をも

   散らしをり

         裕子

桜は咲くまでの期待と楽しみが大きいだけ、散った後の喪失感は大きいですね。
特に身近に何かあった時にはーーーー。
花筏

 親しき友と

     別れたり

         裕子

同上
鮮やかに

 蕾ほどけし

    さくら花

       和子

やっと青空、気温も上昇。堅い蕾もほどけ咲く。
「蕾ほどけし」が良いですね
あんず咲く

  桃源郷や

     夢心地

       和子

杏も桃も桃の花。花に包まれて夢心地。
野にありて

   小さき命

      立金花

        和子

立金花は春風と共に咲く花。黄金の花の如く幸せがまじかに!
輪になりて

 思ひ思ひの

    花見かな

         波

和気藹々の”花も団子も”ですね!
空にとけ

 捉え難きや

    春の富士

         波

春霞みの空の下、良く富士山を捉えていますよ!
それぞれの
   いぶき
 春の気吹きや

     蒼い空

         波

桜、柳、メタセコイアが蒼空に溶け込み春の気吹き
老こぶし

 一木万と

    花咲きぬ

         波


”一木万”(一本の木に万の花)は言いえて妙!
橋いくつ

 桜並木の

    遅日かな

         玲子

桜疲れの一日。今日はいくつ橋を越したやら?
対岸の

 花川面へと

   枝垂れけり

        玲子

咲くほどに頭を下げる桜かな
珠をなす

 満開の花

    待ち焦れ

        玲子

私見ながら、今年は「珠をなす」桜には出会えませんでした。
散るに惜し

 しだれ桜の

   吹かれをり

        玲子

薄紅の薄衣をしっかり身に纏い、雨ニモ負ケズ風
ニモ負ケズーーー
良きことの

 久しくありて

     花仰ぐ

        玲子

「サクラサク」良き知らせの重なりて
連れ立ちて

  桜見物

    花三分

       くに

今年の花見は当たり外れがーーー
桜狩り

 終へて語らふ

    句友あり

        くに

恩田川桜吟行会の花見の後の高ヶ坂の家庭的な小レストランでの昼食は盛り上がりましたね!
何処より
  来てか

   小庭に

     菫咲く

        くに

どこにでも咲く菫の強靭さには感心しますね!
蒲公英や

 ふる里過疎に

   なりにけり

         くに

蒲公英も在来種は“過疎”の傾向の由。
但し、3月の寒い時期から咲くものは在来種が多い由。
老木の

 幹に五輪の

     桜咲く

         吉夫

桜の世界も世帯交代?種の保存?
それぞれが

 梅の香りを

    楽しんで

         吉夫

観梅は観桜と違って皆それぞれに秩序ある楽しみ方ですね。
白連の

 老ひは早くに

      訪れて

          吉夫

成程、白連は白いだけに老いが目立ちますね!
花大根

 庭の野草を

     従へる

         吉夫

花大根は数だけでなく、丈と(紫)色で圧倒していますね。
ポチポチと

 庭にすみれの

     顔が出て

          吉夫

すみれは春の訪れを知らせてくれる。




課題写真作品集:



東京国立博物館の庭




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