2018年8月 写真俳句短歌集



開催日時:  2018.8.07(火)  9時半〜12時

場所:     生涯学習センター和室2
兼題:      「夏の雲又は自由」
概要:
 当月は「夏の雲又は自由」題の作品に加えて、事前にお知らせした課題写真「宵闇せまる高野山」に関する作品を併せ募集し、これらをまとめて同好会HPの「兼題、例会コーナー」にアップしました。


 <写真俳句短歌

<第一部>



娘かと 振り返る先 夏の雲    淑如


夏の雲 何かがとけて ゆく思ひ  淑如


会う人の 口から洩れる 嗚呼酷暑  淑如


ひもすがら ひとりジャム煮る 夏台風  淑如


(立山みくりが池)
阿修羅像 駆け出しさうな 雲の峰   未来


蓮の葉に 昨日の風の 忘れ物    未来


朝焼の 夫々にある 生活(たつき)かな    未来


(室堂)
夏山を 笑ひ飛ばして 千切れ雲  未来


かなかなや 話の尽きぬ 書道展  未来


烈日や 落ちてなお燃ゆ 朱夏の浜   隆夫


サーフボード 担いで帰る 夏休み   隆


高野山へ わき立つ雲や 初夏の空  和子


檜扇に蝉の抜け殻見つけたり
      鳴く声未だ酷暑うらめし 和子


猛暑にもめげず色濃き撫子の
     けなげに咲きてわれを慰む 和子


この熱射 遮ぎり切れず 今朝の雲  牧紀


夏雲に 今日は何度と 聞いてみる   牧紀


猛暑など 知らぬ顔なり 千切れ雲  牧紀


    炎天下炙り炙らる白雲の
     見下ろす街に人影ぞなき  紀舟
 

以下、奥日光三名瀑


(湯滝)
滝の下 白の世界 弾けをり  牧紀



(竜頭の滝)
 下り竜 小滝列ねて 岩走る  牧紀


(華厳の滝)
上下界一気に繋ぐみずの道
       滝音響く華厳の世界  紀舟


悪しき世を 夾竹桃の 白が消す   吉夫


炎天に 客待つ舟や 波の音     吉夫


青空と 海の青さと ジャカランタ  吉夫


睡蓮の 恥ずかしそうに 顔を出し  吉夫


一房が 白くはみ出た 七変化   吉夫


炎帝を 乗せ来る雲や 睥睨(へいげい)す     ゆきお


氷菓棒(こおりぼう) 児は未練気に 放りけり    ゆきお


物足りぬ 出番終わりし 夏祭り    ゆきお


蝉の指 七日の夕を ついに折り    ゆきお


「畑へゆく」メモにぽつんと ミニトマト  波


夏雲の 白 際立ちぬ 空の青    波


溢るる湯と せせらぎの音 夏休み   波


ころり願ひ 観音めぐる 夏日中   波


会津富士 広がる青田 (うま)し里    波


朝焼けや 今日のひと日も 恙なく  くに


もの憂しや 空には夏の 雲流る   くに


住み慣れし この地ふる里 茗荷の子  くに


夕菅や 再会約す友 逝きて    くに


白雲や 半分青い 夏の空     玲子


積雲や どんと山盛り かき氷   玲子


落蝉や 昨日は庭で 鳴きあぐる  玲子


早朝の 白さるすべり まばゆけり   玲子


はまゆうは わが誕生花 父母の亡し   玲子


汗拭きつ 詣でる神社 風一条    きよし


蝉殻や 抜け出た吾の 声を聴く   きよし


青蔦や 捨て自転車に 恋ごころ   きよし


炎天下 掛け合ふ球児の 声響く  きよし


懐かしや父に内緒に兄弟で
       隠れて食べたアイスクリーム きよし


かき氷 並べたような 雲湧きぬ   小鈴


車窓から 挨拶交はす 夏の山    小鈴


峰々の 今暮るるらむ 暑き夏    小鈴


伸びる花を ぐっと押さへる 蓮広葉  小鈴


ヘリコプター 荷下ろし終へし 夏の山  小鈴


緑陰に 人影ありて 風の道     有三


黄昏れて 祭囃子に 花火待ち    有三


今宵だけ 逢へる仕合せ 星祭    有三


薄暮れに 薄紅艶めく 合歓の花   有三


夏雲や 街の狭間に 湧き上がり     有三




<第二部>

課題写真コーナー

「毎月事前に出題される課題写真に対し、
皆で俳句、短歌を創作し合うコーナーです」

宵闇せまる高野山


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