2019年5月 写真俳句短歌集


 開催日時:  2019.5.14(火)  9時半〜12時
場所:     生涯学習センター学習室7
兼題:      「新緑又は自由」
概要:
 当月は「新緑又は自由」題の作品に加えて、事前にお知らせした課題写真「小諸懐古園の遅桜」に 関する作品を併せ募集し、これらをまとめて、同好会HPの「兼題、例会コーナー」にアップしました。


 <写真俳句短歌

<第一部>




薫風や 蔵に流るる クラシック  未来


寺下駄の 鼻緒の白さ 夏きざす  未来


今朝の夏 描く箒目の 宇宙観   未来


見えずとも 眼裏に見ゆ 初夏の富士 未来


木洩れ日の 径に 筆竜胆の青    未来


改元を 迎へし朝に 猫の恋     淑如


夏立って 雨上るごと 緑濃し    淑如


令和なる 春雷一閃 高ぶりぬ    淑如


太陽に 向かふや白き 大手毬    淑如


こでまりの 首振り揺れや 赤べこ似     隆夫


年老ひて 歎美に気付く ハナミズキ    隆夫


ガイダンス 学生たちの 桜道     隆夫


青嵐に 体くねらす 鯉の群れ     和子


道の端の 色鮮やかな つつじかな     和子


その昔暴走族の飛び交ひし
        緑陰の道人影もなし 和子


新緑や 伸び伸び大気を 深呼吸    牧紀


令和なる 万緑の中 長谷詣         牧紀


新緑を行く江ノ電の十連休
       若き子連れに媼に翁 紀舟


万緑の広がる鎌倉時を超へ
     碧き海原寄する白波 紀舟


平成の四月新雪纏ふ富士
      末広がりの令和を祈る 紀舟


平成の涙か雨夜の代替り
      新たな令和耀ふ皐月 紀舟


新緑に 負けぬ命の 園児行く      ゆきお


風の持つ 緑に耐えて 諸葛菜      ゆきお


眼鏡ふき 新緑の奥を 覗きたり      ゆきお



ふわふわで もふもふの花 八重桜       吉夫


クロユリは 一輪そっと 咲きにけり      吉夫


千曲川 りんご林を ゆっくりと   吉夫


朱の鳥居 ツツジの山で 見え隠     吉夫


鯉のぼり 黄金のプールで はしゃいでる   吉夫



濃淡の 新緑の風 吹き抜ける     くに


やはらかき 命輝く 柿若葉     くに


鶯や 次の音を待ち 歩が緩む    くに



公園の フェンスの隣 蕗の原      く に


帰宅駅 日々新緑の 広がりぬ     玲子


新緑や 塀の内より 夕日差す      玲子


紅色の 雌花直立 鬼胡桃       玲子


令和元年 新緑の 清々し         玲子


新緑に ケーブルカーの 染まり行く    玲子


街道の 植え込みに立つ 母子草    玲子


踏み入れば 絵心のある 春の山  きよし


稚児百合や 葉に守られて 夢の中  きよし



恙なく春を迎へる幸せを
     富士に一礼して出かく きよし


まだ上に 行く気のありや てんと虫  きよし


戦いの 無き平成の 旅収め     小鈴


古の 衣装重たき 夕桜         小鈴


行きつきて お濠を飾る 花筏        小鈴


草笛や 岩にしみいる 春の音      小鈴


ゴウゴウと 滝となりけり 雪解水      小鈴


マシュマロを 抱けし聖母や 雪持ち草      小鈴


風光る 濠に天守の 雄姿かな     波



ちりひとつ 無き園庭に 春の風   波


函館に 明治をのこす 春の雨     波


雨晴れて 星の城郭 春日影      波


柔らかき光はさしぬ色かへし
      緑おさなき小梅にあはく 有三


新緑の 風吹きぬけて 空に伸ぶ    有三


春雷や ベンチを映す 水鏡     有三


四阿に をみなお喋り 若葉風     有三


モミジの実 小さきいのち ブーメラン     有三


見返りの 夕日に一輪 白椿        有三




<第二部>

課題写真コーナー

「毎月事前に出題される課題写真に対し、
皆で俳句、短歌を創作し合うコーナーです」

小諸懐古園の遅桜


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