2021年2月 写真俳句短歌集


開催日時:  2021.2.9(火)

兼題:      「梅又は自由」
概要:
   コロナ感染症の感染者は依然として拡大傾向。残念ながら、
  今月もテレワーク方式の例会を開催しました。
  当月は「梅又は自由」題で作品を募集し、併せて事前にお知らせ
  した課題写真「飛梅の碑」に関する作品を併せて募集し、
  テレワーク方式披講に供し、まとめた後、
  「兼題例会コーナー」にアップしました。

写真俳句短歌


<第一部>


飛梅や 日々好日に 過ぎゆけり   有三
 伝説に彩られた天神様です。今は学問の神様として
 穏やかになりました。


人こひし ぬれ縁に置く 落ち椿   有三
 散歩して通り過ぎた誰が、ぬれ縁に置いたか、春をこふる落椿。
 誰かと話したいと椿が話しかけていますよ。


春立ちて ローズマリーの 咲きにけり 有三
 花の少ないときは注目します。気まぐれです。


洋蘭の 子はすくすくと 春陽浴び  有三
 出窓においてある蘭の子。育ちが早いものです。


古民家の 蝋梅紅梅 共に棲み      小鈴
 梅を探して薬師池まで行きました。
 梅は紅梅だけでしたが、蝋梅が並んで咲いていました


蝋梅の 香や青空に 吸い込まれ    小鈴
 忠生公園に蝋梅を見に行きました,蝋梅が満開でした。
 蝋梅のほのかな香りが、青空に吸い込まれていくように感じました。


日の光 受けて蝋梅 透き通る      小鈴
 蝋梅の花が光を受け、名前の如く蝋のように透き通っていました。


水鳥の 羽ばたき激し 飛沫かな      小鈴
水鳥が活きおいよく羽ばたき、激しい水音を立て、水飛沫を上げいました。


鴨の恋 翼広げし 雄姿かな      小鈴
 鴨が翼を広げ、恋をアピールか?


学童の 課外授業や マスクして     小鈴
 学童が活発に野外活動を。もちろんマスク姿です。


これほどに 春を待つ日の ミルクティー   淑如
甘いミルクティーが春に合うかな?楽しい春の訪れを待ってます。


佐保姫と ともに来たりし 誕生日      淑如
 主人の誕生日は春の女神と共にやってきます。


梅林で 初恋語る 友の笑み      淑如
 友と観梅に行った時、嬉しそうに、昔話を聞かされました。


蝋梅は 地味で目立たず 香り来る    淑如


キャンパスに 惜別の春 鳥群れる    淑如
 静かな校舎に鳥が群れていたのですが、シャッターチャンス
 逃してしまいました。残念!想像して下さいね。


紅梅の 莟ほつほつ 膨らみぬ        波
 鉢植えの梅、日当たりが悪いので開花はいつも遅めです。


八重ひとえ 仲良く咲きぬ 水仙花    波
庭の水仙、ひとえ?八重?いつの間にか一重やら八重やら・・・


早春や 水面に鷺の 影長し      波
境川に鷺が十数羽群れていました。


年の豆 噛むも大儀な 八十路入る       波
年の数、豆を食べる?80粒は驚異、写真は1人分です。 とてもとても!!


巻きずしを 買ふて寒明け 迎へけり   波
 今年初めて恵方巻に挑戦。
 南南東を向いてコロナの終息を願いました。


故郷へ 出しそびれたる 梅便り     ゆきお
 ご近所の白梅を撮ったので、久しぶりの豪雪に泣く故郷の友への
 葉書に挿入したが・・・何か申し訳なくて。


封筒に こもる梅が香 巣籠もれる     ゆきお
 折り紙好きの同級生が、巣籠もり中の慰めと毎月送ってくれる。
 今月は梅に鶯である。


働きし 鬼壁際で 春立ちぬ        ゆきお
 昨晩働いてくれた鬼は、疲れて壁にある。そう今日は立春である。


本堂の 梅一本が 咲きにけり      吉夫
 宏善寺境内の梅の大木 春を迎えちらほらはながさきはじめました。


宿り木は 春を迎へて ふくらみて      吉夫
 宏善寺境内のヤドリギ。春を迎え大きく膨らんできました。


ツワブキの 木に寄り添ひて 咲きにけり   吉夫
 ツワブキは 木に守られるように、さいています。


庭先に 水仙の白く 咲きにけり      吉夫
 水仙は ひときわ白が目立ちます。


カワセミは ゆらゆら揺れる 枯れ枝で    吉夫
 カワセミが、枯れ枝に止まり、ゆらゆら揺れています。


蝋梅の 香り寄り添ふ 車椅子        すすむ
 忠生公園です。老人ホームの方が大勢休憩中でした。幸い低木ですが、
 車椅子の人にも甘い香りが届いて欲しいなと思って。


満月とふ 名の蝋梅に 弓張月        すすむ
 忠生公園の蝋梅、『満月』という名が書かれていました。
 『満月』、私は知らなかったけれど、ご存じの方、多いのでしょうか?
 皆さんご存じなら、詠み方変えるべきですね。


枯葉から 丑年だよと 顔を出し      すすむ
 芹が谷公園です。草が茂っている季節は半分くらいしか見えません。
 『顔を出す』なのか『顔を出し』なのか、よく分かりません。


富士隠れ 青空も消へ 梅香る     すすむ

 5年くらい前の蘇我梅林で、その頃詠んだ句です。
 その頃の方が上手かったかも。
 この写真を撮る少し前は、富士も青空も見えていたのですがーー


二メートル 離れて と鴨 仁王立ち    すすむ
 芹が谷公園です。コロナじゃなければ、こんな句思いつきません。


白梅や 行き交ふ人の 皆見上ぐ   くに
 近所に早咲きの梅の大木があります。
 行き交う人々立ち止まって見上げます。


紅梅の 紅 青空に 色を増す     くに
 真っ青の空に紅梅がきれいです。    


蝋梅の 香りにひかれ 歩が緩む  くに
 通り道の家からの蝋梅に気が付き、近寄って香りを嗅ぎました。


立春の ひと日暮れゆく 空の色   くに
立春の夕方何気なく見上げた夕空。柔らかく春の近い事を思いました。


寒晴れや 園児の声が 良く通る    くに
 寒の寒い晴れた日。
 近くの幼稚園児は縄跳びや駆けっこで元気です。


蕾らよ 我に続けと 梅一輪       牧紀
 春は直ぐそこ!!ゴール近し。
 今こそ、先駆けとなるトップリーダーが求められている。


     町覆ふコロナの雲を突き破れ
        正念場なり覚悟の一手  紀舟
 コロナ感染症対策、もう後がない!!
 国の覚悟、自治体の覚悟、民の覚悟ーーー。



令和なる 梅花の宴も 今 自粛     牧紀
 ”令和”の下となった万葉集”梅花の宴”も今は自粛か?
 万葉の時代から、降る雪、積もる雪にも例えられた白梅。
 ”梅花の宴”の大伴旅人の歌:
 「わが園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも」


   輝きを内に秘めたる蝋梅の
       大寒に咲くその心意気  紀舟
 寒い大寒の朝,健気に咲く蝋梅。その”いぶし銀”の花を愛でる。


    ほころびし梅満開を友と見む
      コロナ山越す小揺るぎの頃  紀舟
 2月も末、コロナ山越え、”小揺るぎの磯”になるか?
 その時、満開の梅を皆で見たいですね!


   冬枯れの浅瀬に集ふ白鷺や
      今日の命を確かめ合ふか   紀舟
 オウ!お前、今日も生きていたか?
 コロナ禍、自宅療養の拡大に思うーーー。


梅清し 百歳をみな 天国へ       玲子
近所のお祖母ちゃんが亡くなりました。
息子さんが知らせに来てくれたので家にお別れに行って来ました。
お元気で、よくお話しをしました。素晴らしい方でした。


鳥の棲む 雑木林や 野梅咲く     玲子
 野梅は山野に自生する野生の梅です。
 細かい枝を広げ万の花をつけていました。
 写真変更しました。


笹子鳴く 藪に飛び交ふ けはいあり    玲子

 嬉しくなって、しばらく佇みました。
 笹子:まだ整わない鳴き方をしている冬の鶯。
  例句「石垣の上の竹垣笹子啼く(虚子)」ーweblioから補足(牧紀)


蝋梅や 昨夜(よべ)の雨粒 弾き咲く    玲子

 綺麗に咲いていました。


冬晴れや 雀よろこぶ いつもの木    玲子
 もうすぐ春!!
 小学校近くのウオーキングの帰りに通るいつもの道の木。


丁寧に 一枚の畑 打ちにけり      玲子
 ご近所の殿方が借りている菜園です。


成人の 日の駅前や 晴れ着ショー   きよし
 市主催の式典は行なわれず、市の施設で記念撮影だけが
 あったと聞きました。


趣味ありて 今日の寒さの なんのその  きよし
 冬でも週末に多摩川に来て、それぞれの趣味を楽しむ人達を
 よく見かけます。


誰か咳 聞かぬ振りして 雑誌読む   きよし
時々行くクリニックの待合室に、密を避ける為のダミーが置てあります。


腕組みの 支えに歩く 冬の道     きよし
将来、足腰が弱った自分はどうするだろうかと考えてしまいました。


咲き初めし 河津桜の 味見かな    きよし
 橋本公園の河津桜です。  


盆梅や 寺へ通じる 坂の道       未来
 深大寺へ通じる途中に売られている。


地の息吹 目覚めさせたる 春の雪     未来
 谷戸に雪が降り、春はそこまで!


野遊びに 声の隔たり もどかしく      未来
 相模原公園にて。家族で過ごす時の距離間。


中空に 一輪の梅 修羅の日々      未来
 コロナにおびえる毎日。一輪の紅梅が良い。


菅公を 慕ふ白梅 香を放つ       未来
 薬師池公園の白梅は気品に満ちています。



<第二部>

課題写真の作品集

飛梅の碑



HPに戻る


inserted by FC2 system