相模原公園菖蒲吟行
写真俳句短歌集

                                                 (2015.7.14 )


  6月12日(金)神奈川県立相模原公園水無月園にて、菖蒲吟行会を実施
 しました。
 小雨模様でしたが、菖蒲や紫陽花には却って風情が感じられました。

  か:たに傘
   き:し方想ひ
    つ:ゆの間の
     は:かなき菖蒲
      た:だ見つめをり    
(クリック拡大)

  今月は兼題「菖蒲又は自由」で作品を募集し「課題写真コーナー」と共に、
 以下に纏めました。



第一部

俳句、短歌 写真 コメントその他
花菖蒲

   彼の人好む

    江戸の粋
       
       玲子 江戸系の菖蒲は気品がある。
大名、豪商の好みかも?
友と見て

  また一人見て

     花菖蒲
       
       玲子 花菖蒲は、一人でじっくり見るのもいいですね。
来年の

   逢瀬の約束

     白菖蒲

       玲子 来年又来るよ。変わらぬ花を咲かせてね!!
花菖蒲

  水面に開く

     雨雫
       
      玲子 菖蒲には、ポツリポツリ落ちる水輪が似合う。
ころころと

  水流れ来る

     菖蒲園
       
       玲子 山から菖蒲園にひかれている水が絶えまなくころころとーーー。
紫陽花や

  色かなでたる

      虹色に

      小鈴 地にありて、紫陽花の虹色のハーモニー。
さえずりの

 はたと止みたり

       青嵐

         小鈴 初夏の「森の自然な営み」の一瞬を捉えましたね!
故郷へ

  青田続きぬ

     高速道
       
       小鈴 誰にも懐かしい風景ですね。
思い切り

  天に背伸びや

        立葵

       小鈴 私も思い切り背伸び。気分一新、さて!
ほうずきや

  足止める人

    庭に居て

        淑如 庭先のほうずきを見て、一瞬立ち止まり微笑む姿が浮かびます。
手に触れて

  香りがよぎる

    えごの花

        淑如 至福の一瞬!
短冊に

   願ひは重し

    梅雨曇り
       
       淑如 それぞれに重い想いが、重く重なり、七夕は梅雨曇り。
子どもらは

    全身が夏

     傘乱る
       
       淑如 「全身が夏」で遊ぶ姿は微笑ましい。写真の子等はこれからか?
肩に傘
   来し方想ひ 
    つゆの間の

    儚き菖蒲
   ただ見つめをり

        紀舟 かきつばた」花の命は短くてーーー
蕾のままもありぬべきーーー。
梅雨空に
  菖蒲の気品 
  ほのぼのと
   
  昔の人の
  笑みぞ偲ばる

        紀舟 偲ぶは、紫の上か?はたまたたれそーーーー(芳翆さん)。
むらさきの

   源氏のみやび

      添ふ菖蒲

       牧紀 紫襲(むらさきがさね)の花びらに直ぐなる茎の立ち姿世の乙女等を惑わせん。
ただ一輪

   清少納言と

     云う菖蒲

       牧紀 清少納言は、孤高の人。心清き人。
楽しみの

  夫々ありて

      菖蒲園

       牧紀 写真良し、俳句和歌良し、読書良し。
雨傘の

  中で一句

      花菖蒲

       牧紀 これで3句?
舞ふが如

   花衣てふ

     菖蒲咲く

       牧紀 池にありて、天女の如き夏の舞い
白菖蒲

    赤子の心

     無垢の絹

        牧紀 その通りーーー。
雨粒と

  数え唄など
 
    花菖蒲

      牧紀
雨がポツリ、ポツリ。
花びらからも雫がポツリ、ポツリーー。
人の世も

  老醜摘みたし

     菖蒲守り

       牧紀 元総理、元社長ーーー。後進に道を譲って。「ーーーの乱」起こる前に!
おいらくの

   恋やうす紅
 
      額の花

        牧紀 忍ぶれど色に出にけりわが恋はうす紅色に心乱れて

百人一首、平兼盛の和歌を踏まえて)
紫陽花の

   雨降り残す

      古お堂

       牧紀 「五月雨の降り残してや光り堂(芭蕉)」

を踏まえて。
群れなせば

リーダー如きが

   どこか居り
       
     きよし それを見つけるのがカメラマン?
真夏日を

  日傘で足りず

     風探す
       
     きよし もっと涼を求めて水辺の風を。
モンローに

 負けじ劣らじ

   決めポーズ

      きよし 参りました!
大人しき

  滝に暴れる

   梅雨の水

     きよし 小さきナイアガラ瀑布。
夢に会ふ

  母にすがりて

    わたる夜

      きよし 私もこんな夢を!子猫ちゃんも?
雨に濡れ

  周りを照らす
    よひら
    四葩かな
       
       和子
四葩=紫陽花

濡れた紫陽花の雨光り。
小粒なれ

  甘さ凝縮

   もらい枇杷
       
       和子 いかにも美味しそう!!
梅雨止みて

  草取る先に

    ねじり花
       
        和子 雑草は嫌われ者。
でもねじ花は可愛いいーーー。
塀越しに
 豊かな花房
   のぞかせて

 思わず見上ぐ
  柏葉アジサイ
       
       和子 柏葉アジサイの花房。成程なるほど。
菖蒲見や

   話はづみし

      雨宿り
       
        学 東屋の雨宿りは、思いがけず、楽しいひと時でしたね。
花菖蒲

   雨滴に重さ

    ありにけり
       
        学 「雨滴に重さ」を発見!上手いですね。
広がりし

   水輪の波や

   梅雨さなか
       
         学 池の水輪と菖蒲ーー梅雨もいいなあ!
そぞろ神

    誘ふ梅雨の

      不動尊
       
        学 「不動尊の塔」が小さく、しっかり見えているのが良いですね。
参拝の

   足とどめけり

    濃紫陽花
 
        学 濃紫陽花に先ず参拝。しかる後に、本殿に参拝?
紫陽花に

   立ち止りては

      また歩む
       
        学 ゆっくり鑑賞、歳の功。
短きを

  競ひ合ひたる

     花菖蒲
       
     ゆきお 美しい花ほど、花の命は短くてーーー。
遊びはて

   歌声帰る

   梅雨夕焼け
       
     ゆきお 良い写真ですね。
背中に遊び終わった満足感が漂っています。
放課後や

  鞄並びて

  梅雨晴れ間
       
     ゆきお 成瀬の小学生は整理整頓が行き届いていますね。感心、感心!
子にそそぐ

  深き眼差し

     梅雨晴れ間
       
        未来 母子の後ろ姿に深い安心感!
真っ白な

 恋などあらず

      半夏生
       
        未来 これは中々意味深ですね。
でも、判る、分る。
古代より

   継がれし雅

     花菖蒲
       
        未来 見る人を、紫の雅の世界に誘いますね。
紫陽花の

   雫にゆるる

      空の色
       
       未来 雫のみ知る幻想的な空模様。
今朝の歩み

  きのふと違ふ

       蝸牛
       
        未来 蝸牛に託して、私はーーーー。
住む人も

  採る人もなし

      熟梅実
       
         隆夫 残念ながら、これが現実!
家族愛

 梅雨の合間に

    走らせる

        隆夫 見事な写真ですね。
水清く

  雲の合間に

    咲く菖蒲
       
       隆夫 逆さ菖蒲。水清ければ空青し。
花芯たち

 さてそれからや

       花菖蒲
       
        有三 菖蒲を育てるには、これからも苦労が続く。
境内の

 紫陽花の蔭に

    静もりぬ
       
      有三 幸福とは?二人の世界?
薔薇の香の

     夢の後先

    さめがたき
       
        有三 見事な薔薇ですね

どんな夢でもいつかは醒める。
こぼれ種

  小さきひまわり

    咲きにけり
       
        くに
「こぼれ種」に優しい心配りが感じられます。
翡翠や

   みめ良き姿

   見とれをり
       
        くに 翡翠の撮ってくれよと澄まし顔。
咲き遅れ

    一輪離れ

     額の花
       
        くに 先の「こぼれ向日葵」と同様、優しい視点。
梅雨夕焼け

   影絵に見ゆる

     木立かな
       
         くに なんとも見事な梅雨夕焼け!!
明るさで黒さが際立ちますね。


第2部

課題写真コーナー

町田の街
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