番号 | 俳句・短歌 | 備考、コメント |
1 | 御仏の背に百丈の |
鎌倉の大仏様の横顔、背には鰯雲が何とも言えない景色。 |
2 | 潮騒を聴くそれぞれの 秋夕焼け 未来 |
鎌倉由比ガ浜の夕焼けの名残惜しさ。 |
3 | 黄昏にバカラの灯り 年惜しむ 未来 |
恵比寿駅前にバカラのシャンデリアが飾られ、夕暮れを彩る。 |
4 | 蓮の葉に昨日の風の 忘れ物 未来 |
薬師池公園の蓮田。新しい一日の始まり。 |
5 | 壮年の湘南ボーイや 海に春 淑如 |
逗子の海にカッコいい壮年の男性がーーーー。 |
6 | 夏の夕田舎の匂ひや 薬師池 淑如 |
ザリガニ取りに夢中の姉弟。子供たちの昔を思い出しました。 |
7 | 老いを知る冬三日月の 細きかな 淑如 |
冬の月は寂しい。まして細い月はなお一層ーーー。 |
8 | モネのよう川に浮かびし 花の影 淑如 |
川に映る桜はモネの絵のようでした。 |
9 | 花万朶 水面煌めく恩田川 波 |
恩田川の桜は今年も見事でした! |
10 | 日差し浴び一列駐鹿 南大門 波 |
奈良、東大寺にて。秋の昼、鹿たちが気持ち良さそうに休んでいました。 |
11 | 拝殿の鈴の音清し 秋の風 波 |
三浦市三崎の海南神社。三浦一郡の総社です。 |
12 | 玉おどる見上ぐる幼な子 冬ぬくし 波 |
芹が谷公園で偶然出会った子供たち。 |
13 | 変わり凧 ビルのほっぺに紅を差す きよし |
八王子市片倉城跡公園に隣接する広場で、非常にユニークな手作りの凧を揚げている人がおられました。望む位置に降りてくれと祈ったら、その通りになりました。 |
14 | 散り落ちて金木犀や 終の恋 きよし |
自宅の庭に大きな金木犀の木があり、花咲く頃は甘い香りが漂います。木の下に植わっているツワブキの葉に落ちた花びらを見て、句が浮かびました。 |
15 | 云えぬことふと語らせし 春の風 きよし |
撮影地は小山田緑地。バラしてしまえば写真俳句始めた頃の初々しい作品。眠らせて置くのももったいないと思っての出展。その後これを越える作品が出来ず今ももがいています。 |
16 | 会えぬ日の母に抱かるる 夏の夢 きよし |
事情あって、昨年から今年の一年間、生まれてからすぐの孫を預かり、家内と共に必死で育てました。でもやはり本能的に母親が恋しいのではとの想いで詠みました。 |
17 | 雪深く暖簾の招く 湯宿かな 吉夫 |
一月の雪降る城崎温泉。墨絵の世界のような湯宿の暖簾。 |
18 | 石楠花の蜂を飲み込む 薄ピンク 吉夫 |
五月の箱根、山のホテル。見事なシャクナゲの蜜を吸うクマンバチ。 |
19 | 朱の鳥居中にぽつぽつ 七変化 吉夫 |
六月の高幡不動の紫陽花祭り。ひっそりと佇む鳥居の中に紫陽花がぽつぽつーー。 |
20 | 純白のなみだ涙や 月見草 吉夫 |
七月のわが庭。月見草が夜露に濡れて咲いています。 |
21 | 水仙の群れて咲きゆく爪木崎 強き海風香りいやます 有三 |
一月なのに、海から吹き抜ける風は南国の風でした。 |
22 | 藁屋根に影やはらかく 若楓 有三 |
薬師池公園の古民家の藁屋根に春の日差しの影。 |
23 | 緑陰に人影ありて 風の道 有三 |
薬師池公園の木陰にて、絵を描く人に風が吹き抜けていた。 |
24 | もののふの砂利踏みしめし東御苑 百人番所今静かなリ 有三 |
皇居として利用しないお陰で、武蔵野の面影と遺構が残されたのでしょう。平和のお陰もありますね。 |
25 | 今日ひとひ暮るるを惜しむ 紅葉かな 牧紀 |
六義園にて。一日の疲れが吹っ飛ぶ静寂の紅葉。 |
26 | 鄙の人守り育てしかたくりの 群れて耀よふむらさきの波 紀舟 |
城山かたくりの里にて。一面のムラサキ色のかたくり。育てた人達のご苦労に感謝。 |