11 月 例 会




     
      開催日:  2009.11.03(火)

      兼題:    
「自由」

      概要:    9月の第1回写真俳句短歌展、10月の公民館祭りの
              展示を無事終え、今月は今年一番の寒波にも拘らず
              多数の方が、参加され、作品数も最多となりました。



俳句



秋彼岸 四方払いて まどろみぬ  芳翠


続くもの なくも我行く 秋日和  芳翠


紫陽花を 賞でる道辺に 影二つ  隆夫


親と子で 小春日和の 地を染める  隆夫



 
花芒 手折らんと吾 まろびけり   学


手の届く ほどの熟柿も 人知らず   学


しばらくは 金木犀の 香の中に  せつ子


初時雨 傘さす人の 渡月橋     未来


貴船神社 寄りそう秋の 風とゐる   未来


影ながく 苔むす庭の 秋日かな    未来


千二百年 過ぎ越し日々や 延暦寺   未来


眼下には 少し冬めく 琵琶湖かな   未来


陽だまりに 山路の秋を (よそほ)ひぬ   牧紀


柔らかき 紅葉始めし 山路かな     牧紀


山仲間 漏れ来る秋日に 浸りをり    牧紀


束の間の 秋の豊潤 (そら)にあり   有三


触れもせず 風に(ささや)く 女郎花(おみなえし)   有三


 吾亦紅 過ぎ去りし日々 帰らばや   有三


径折れて 定家葛の 紅葉かな   玲子


嫁ぎ子の 早十年や 野紺菊    玲子


調律の 爪弾く音や 天高し    玲子


芒原 風は花穂を ゆらし過ぐ   くに


降り立てば 故郷(ふるさと)の海 秋景色   くに


どの色も 形もそれぞれ コスモスは  竜



間引きせし 野菜を抱へ 秋の朝    竜


麗しの 美女の輝き 秋の薔薇     竜


秋雨避け 政治談議に 花が咲く   和子


ひっそりと 行く秋惜しむ 花二輪  和子


大仏に 似し友何処 秋の雲     小鈴


虫の秋
    りん
  呼び鈴 までも

    小さくし

     ―水白― 薬師池

「まむし注意」に

     足竦み

     ―水白―




蝦蟇蛙 仁王に負けじ 怒り顔   小鈴


赤き実の はじけし石榴 鬼子母神  小鈴


源流の 池面に写りし 釣舟草   小鈴


枯蓮田 姿残りぬ 絵の中に    小鈴


秋あかね 絵に加わりて 絵となりぬ  小鈴


(岡本太郎作)
秋晴れや 太郎のパワーを 貰いけり  小鈴


破れ蓮田

 描き取らむと

    七淑女

    ―三樹― 開発の

 波寄せ名主

   露と消ゆ

    ―三樹―




野に学ぶ ノートに舞い落つ 木の実かな  未知

短歌



  強風に倒されてなほ天仰ぎ
    コスモス待つは月のしずくか  芳翠


  開発のパワーショベルの音絶へて
        山影かすむ夕映への町  芳翠


  紅葉に出会へてうれし扇山
    秋の陽だまりしみじみ歩く  紀舟


(イロハ紅葉に寄す)
いろは紅 にほへとばかり 紅葉せし
    ちりぬるまでの あさきゆめかな 紀舟


 真直ぐなる竹立てる中我もまた
      一本の竹となりて佇む  未知


 白樫の梢揺すりて風立てば
     小鳥の如き落葉さかん   未知


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