兼題「躑躅又は自由」


 5月は「躑躅、皐月、又は自由」を兼題として、5月例会(5月13日)で披講に供した。
今回は9名の参加があり、和やかな雰囲気の下、活発な意見交換が出来た。ここに、
その模様を纏めて掲載します。

俳句

紫のつつじ光の君の御衣       牧紀



皐月晴れ漲る力垣越えて      牧紀



はち切れむ皐月の讃歌眼に耳に    牧紀



石庭の皐月に心癒さるる      未来



すっぽりと躑躅の中の尼僧庵    未来



パレットの色こぼしたる躑躅かな    くに



初夏の風海の女王(クイーン)の帆をはらみ 有三



 総帆展(そうはんてん)
    眩しく見ている躑躅かな   有三




佇みて熊谷草の雄姿かな      未来



えびね従え七百年の槙大樹     未来



藤棚の向かふに未来開けおり    未来



双子つれ優しく見守る花水木    澄香



散り桜薬師団子と惜しみけり    澄香



色づきし牡丹の蕾雨ひかる     くに



悔いる事多き初夏の日暮れ行けり   くに



光浴び群れし蝶かな花水木    小鈴



子等の幸風に託して幟舞へ     小鈴



熊谷草凛々しき武将の名を残し   小鈴



寄り添いて咲けるや鐙葉隠れに   小鈴



艶やかに触るれば散らむ牡丹かな   小鈴



阿蘇の山燃え尽くしたる野焼かな    小鈴




短歌 

  刻うつり三葉つつじの紫と
      薬師の水面に桜と共に   澄香

  清々し白き花々数つけて        
     
 青空に映ゆ花水木の春    澄香


  皐月かげ皐月のひかり綾なして 
      噎せる香りに青き日惜しむ   紀舟



  一声を残し飛び立つ鳥追えば
      我吸われいく皐月の空に  芳翠

 


 双葉より芳しかれと名付けしか
      栴檀香り父母しのぶ朝
      芳翠




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