霜月例会


[菊または自由題」

俳句


三輪の菊にそれぞれある想い    未来


 丹精の大きく開く菊花展      未来


雨模様よしずに映えて菊花展     牧紀


菊盛りにふと足止めぬ顔緩む     牧紀


それぞれに名ある菊の集うかな    牧紀



菊の香の仄かに匂う文化の日     小鈴



菊挿して遠来の客待ちにけり    くに


賞定め一服菊展審査員       三樹

がまずみの透きとおる彩空映す   三樹



青空に尾花の道や続きおり     小鈴


参道を黄金で飾る広隆寺      小鈴


赤頭巾被りし地蔵の紅葉狩り    小鈴


柿の実やたわわな実りとなりにけり 小鈴



彫像の瞳に秋日やはらかし    未来


団栗の盛られ受付人もなく     未来


飼い鳥と通じぬ会話秋の暮れ    くに


光る海遊ぶ子等みる秋日和   有三


落日に立ち去りがたく秋惜しむ 有三



短歌 


 五線譜や三十一文字の貼り付けに
     ルール違反よと我を悩ます 韶光


 孔雀咲き源氏絵巻を思わせて
  
    我を誘うか平安の世に  韶光


  こけ玉に大文字草の白き花
  
   見つけて嬉し労報われて 澄香


 晩秋に紫の花咲き乱れ
  
マシュマロおもう手触りやわく 澄香


 黄金色すっくと立ちて大銀杏
  
    給水塔と並び競いて  澄香


 敗戦の民励ましし「りんご歌」
  
  よみがえり来る紅玉の里  芳翠


 「紅玉のほかりんごなし」と
      言い切るは
  
  酸いも甘いも知りたる君か 芳翠



 信濃路にいがを拾いて
   知り得しは
 
   宿りし時はすべて三つ子と 芳翠



 定まりし厄年すべて終えしわれ
  
   残る自身は厄介もっかい 芳翠

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