2016 小田原城址公園吟行
花菖蒲.紫陽花写真俳句短歌集

   例会開催: 2016.7.12(火) 9時半〜12時

  場所:    生涯学習センター 調理室

  兼題:    「花菖蒲、紫陽花又は自由」

  概容:     今月は「花菖蒲、紫陽花又は自由」題で小田原城址公園
          吟行を特集しました
          課題写真は、小金井さんの「雨の山下公園(6/23)」です
             ご笑覧頂ければ幸甚です。
 


(小田原城址公園吟行会を中心に)




俳句、短歌 写真 コメント、その他
北条の
 五代の栄華
  くれないの

  橋に留めて
    濠鎮もれり

       紀舟
小田原城は、流石、関東の覇者北条五代の城。
連ドラ「真田丸」が丁度小田原落城を放映。

紫陽花園

 北条五代の

    魂祀る

      牧紀
小田原では、「北条氏」は人気高く、恩人と
思われている?

城に佇む紫陽花と人ひと人の祈りーーーー。
関東の
 覇者を誇りし
   小田原や

 四葩七重に
  群れ咲き降る

       紀舟
城の傾斜地を利用した、誇り高き紫陽花群団(軍団か?)に脱帽。

四葩(よひら)=紫陽花
小田原の

 四葩のなみだ

     熊本に

        牧紀
以下3句、修築成った小田原城から震災の熊本城へエールを!
(園内では、丁度、熊本支援募金活動中!)

日蔭の紫陽花には、雨しずくの残り。
咲き続く

  菖蒲の力

     熊本に

       牧紀
菖蒲は残り少なであったが、咲き続ける力あり!
熊本の

 空も梅雨の

    晴間なれ

       牧紀
今日は珍しく梅雨の晴れ間!

晴れない梅雨はない!!
小田原の
 北条死して
    街残す

  彼の人去って
  不信のみ増す

       紀舟
狂歌:

北条氏は長い思案の末、開城を決断。

政治不信を取り返すには、徹底的な「小田原評定」も必要かーー?

城跡に

  泰山木の

    残り花

      牧紀
城址の広場に泰山木が二,三本あり、その残り花にも泰然自若、栄華の面影がーーー。
飛行雲

  明日は読書か

   梅雨の時期

      隆夫
気まぐれな季節/空模様に、一矢報いる飛行雲
紫陽花の

 影に隠れる

    宮の赤

      隆夫
紫陽花の圧倒的なブルーを、お宮様も愉しまれているかも知れませんね
栄華残す

 城 凛として

     夏姿

      未来
北条五代の栄華が、夏を通り越し秋を思わせる青空に映える
緑陰に

 集ひし人の

   翳揺るる

      未来
この日は梅雨の晴れ間で熱かったですね!
肥後系に

 江戸の自慢や

    花菖蒲

      未来
花菖蒲は白とブルーのコントラストが良いですね
ほころびし

 こころ繕ふ

   額紫陽花

      未来
額紫陽花には何か家族的な優しさが感じられますね
鮎釣りの

 棹 空を切る

    水の音

      未来
釣りに打ち込む(ひた)向きさ、涼しさそして静寂の水音
句を添へて

  佐藤錦を

    賜りぬ

       学
透徹した写真俳句ですね!

生きとし生けるものへの感謝!
桃の実の

 一顆色づく

   今朝の庭

       学
今日もみな一日一日を誠実に生きている!
戯れの

 恋に終はるや

      花菖蒲

     きよし
濃い紫菖蒲の/恋の三角関係の/勝負の結末は?
ブルーなる

  心洗ひに

   梅雨の寺

     きよし
「ブルーなる心」「心の洗濯」「写真の人物」申し分ない佳作ですね!
紫陽花や

 傘ある人の

    羨まし

     きよし
紫陽花曰く

「傘より雨がーーでも水があるだけ、まあ良いか」
梅落ちて

 我が身の末路

    思ひ遣る

      きよし
落梅枝に還らず

実は天地に任せて身じろがず!
梅雨晴間

 背伸びに命

   一日延び

     きよし
天に一伸びして、又新たな一日の始まり!
梅雨空の

 水面の橋

   静かなり

      吉夫
水面には北条五代を偲ぶ、しめやかな雨
紫陽花の

 一族ごとに

   咲きにけり

      吉夫
栄華を誇った北条氏の一族ごとに豪華な紫陽花の群れ!
今はただ

 城の守りの

    七変化

      吉夫
往時は、城門に兵が溢れていたことでしょう
梅雨けぶる

 家紋を隠す

    北条家

      吉夫
小田原城,常盤木門の家紋
貫一の

 涙色する

  ジャカランタ

       吉夫
貫一の無念の涙も時を経て紫色に薄らいで!
紫陽花の

 上よりのぞく

    天守閣

      小鈴
小田原城天守閣に紫陽花を供える
人形の

 居並ぶ店や

   梅雨晴間

       小鈴
梅雨の晴れ間の柔らかい日差しに、人形たちのあどけなさが際立つ
空梅雨に

 雨を恋ふるや

    鯉の口

      小鈴
水槽の太った鯉の口、うまく撮りましたね


「わたし本当は雨ではなくて”飴”がほしいの!」
山古志の
 仮設住宅
 ひっそりと

 人影もなく
 蝶のたわむる

      小鈴
廃校あとの仮設住宅に戯れるは、夏の蝶のみ
梅雨休み

  城の水面に
        し
    心 染む

      淑如
水面に映る青空が、北条五代の栄華を映す
指差せる

   泰山木や
    お
   花了へむ

      淑如
大きな泰山木にも純白の花を了へる時がーーー
赤々と

  荒れ地に実る

      蛇いちご

       淑如
真っ赤な蛇いちごの生命力に驚き!
棘あるも

  あざみの花や

    愛おしき

        淑如
棘あるも、棘ありてこそ愛おしき!
寺の庭

 ところ狭しと

    四葩かな

         波
寺の四隅に四葩が咲き誇る
箱根路や

  紫陽花の風

    柔らかし

         波
丸みのある紫陽花に吹く風は矢張りまろやか
夏野菜

  百円均一

    直売所

         波
夏野菜はどれも輝いていますね
高層ビル

  連なる都心

      夏霞

         波
スカイツリーも霞んで見える、未だ、梅雨空か
時季なれば
 菖蒲城址の
  あやめ園

  ひなが一日
   賑はひにけり

       筑山
この時季のみあやめ園前に臨時のバス停が設置される由
悠久の
 時が流るる
  マリクワト

  陽はまた昇り
  陽はまた沈む

      筑山
西域玉の町、ホータン郊外マリクワト遺跡の夕陽
竹林に

  一筋の道

    禅の寺

       有三
鎌倉報国寺にて

我が人生は竹の如くありしか?
紫陽花の

  一輪ほどの

    咲き処

        有三
一輪の一林見据える咲き心地
苔の庭

 飛び石に在り

     石包み

       有三
苔むす石畳のこの世と彼岸の結界の包み
城の土手

  紫陽花流れ

     下りけり

      ゆきお
小田原城の土手一杯に紫陽花園

紫陽花が坂を下る如く咲き乱れている
雑魚追ひに

  足は冷たし

   梅雨晴間

     ゆきお
梅雨晴間といっても川の水は未だ少々冷たし
雨つぶは

 きらめき色や

    七変化

      玲子
七変化に水色を添えて、○○変化
一群れの

  木陰の四葩

    城の外

      玲子
城外にも四葩が広がり、休息の場に!
抱かれし

  白紫陽花の

   優しさに

      玲子
純白の紫陽花には癒される
城跡の
 泰山木の
   大きけれ

  映ろふ雲居
  何故か秋めく

        玲子
泰山木の花落ちて梅雨の晴れ間ぞ何故に秋めく
−−−時の移りは何とも早い?
来し方の

  景色を望む

  梅雨の晴れ

      玲子
小田原城址公園の吟行を了えて、駅前から城を振り返る



課題写真作品



雨の山下公園(6/23)





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