2020年4月 写真俳句短歌集


開催日時:  2020.4.14(火)  テレワーク例会

兼題:      「観桜又は自由」
概要:
   当月は「観桜又は自由」題で作品を募集し、加え、事前にお知らせ
   した課題写真「花の道行く女学生」に関する作品を併せて募集し、
   3月に続き、インターネットとメールによるテレワークにて披講に供し、
   まとめた後
   その記録は同好会HP「例会の記録」欄に、又、作品集は従来通り
   「兼題例会コーナー」にアップしました。

写真俳句短歌



<第一部>



山桜 慎まし花の 紅 淡し       玲子
 木々の少し奥に咲いていました

 「慎まし花」について:
 本来は「慎ましき花」ですが、終止形+名詞 が万葉集に採用されている由。
 島隠り吾がこぎ来れば(とも)しかも 大和へのぼる真熊野の船(山部赤人)
 「羨しきかな」→「羨しかな」ーー「万葉秀歌」(斎藤茂吉)より (牧紀)

 コメントありがとうございます。「グレーアップした句に感じます」
 つつましは(山桜慎まし)(慎まし花)にかかり控えめに咲く山桜が
 清楚でした。(玲子)


離れ咲く 花しらしらと 満ちにけり     玲子
 花の中、一本だけ少し離れて咲く桜は、白さが際立っていました。

    「しらしらと」が効いていますね(牧紀)

    (しらしら)は白白、シラシラとも言います。(玲子)
  


桜孤高 スーパームーン 近づきぬ    玲子
 周囲の雑木が伐採された中に残された山桜。

  良い写真ですね。桜は孤高、月は孤高、私は仲間と。風には暮春の気配。
  (ゆきお)

  スーパームーンの写真、幻想的で素敵。(和子)

  スーパームーンの写真が幻想的で素敵。(未来)

  ありがとうございます。
  今年は晴れていたので良く見えましたね。
  幻想的で神秘的な風景をしばらく眺めていました。(玲子)


追憶や 山と桜を 愛でしころ      玲子
 大山・丹沢は幾度となく歩きました。因みに大山は紅葉の名所です。

   若かりし頃の追憶。丹沢山塊には山桜の思い出も?(牧紀)

   大山丹沢背景の桜もいいですね。(和子)

   丹沢と桜がマッチした写真が素晴らしい!(未来)


賑やかや 鳥きて木瓜の 花散らす    玲子
庭があまりにも賑やかなので覗くと、ヒヨドリが花びらを散り飛ばしていました。

 賑やかに →次々に(玲子)

 状況からすると、「次々」やって来て、「賑やか」になったことが主?
 「賑やかや」で、どうですか?(牧紀)

 適切な追記ありがとうございます。そのようにお願いいたします。(玲子)

  変更しました。(牧紀)


梅が香に ふらり入る 居酒屋に    隆夫
 随分古い話、年と共に昔の話が思い出されます。
 それは今出来ない願望みたい。

 お寺か神社の境内にある居酒屋、長谷川平蔵が密偵おまさと飲んでいそう。
 (ゆきお)

 中6はどういうねらいなんでしょうか?(すすむ)


窓越しに 椿一輪 誇らしく     隆夫
 家の中に居ると季節感がなくなり一輪の椿にも何か感じるものがあります。

  椿の一輪が元気ですかと窓から覗き込んでるように不思議な雰囲気。
  (未来)

  乙女婦人を思わせる綺麗な椿ですね。
  良い思い出も沢山ありましたことでしょうね!(玲子)


背景に 竹藪選ぶ 寒桜       隆夫
病院に行くタクシーを待っている時どちらも生き生きし我が身と比較・・・

 青い竹と寒桜の明るさに癒されます・・・嘆きはダメです。
 この景色とは比べられませんよ!今を元気に過ごしましょう!
 失礼!自分に言い聞かせているのかも・・・。(玲子)


寒桜 蕾ちりばめた 雲居空       隆夫
 薬屋に行く道すがら寒桜が蕾、空がきれい、ただ単純に,句も単純。

 (ご参考)
     雲居空 蕾ちりばむ 寒桜

    はかなくて煙となりし人により
           雲居の空の睦まじきかな―和泉式部  (牧紀)

  中8はどういうねらいなんでしょうか?(すすむ)


ドローン飛ぶ 時代に生きて 桜狩   未来
 早朝の恩田川へ写真を撮りに行き、ドローンを飛ばしているところに
 出会いました。

 外出自粛の折、ドローンで花見客の人出が監視されていた?
 世はドンドン変わる!!(牧紀)

 ドローンと桜守、今の時代と桜の取り合わせがおもしろく写真と俳句も素敵!
  (和子)        


産土の 桜の径や 子守唄       未来
 台湾へ単身赴任した息子へ,境川の桜をラインで送信。

 補足;
 産土(うぶすな):その人の生れた土地。生地。従って、生まれ故郷の桜。(牧紀)

 親心は、子がいくつになっても・・・(ゆきお)

 産土・桜・子守唄の取り合わせが絶妙ですね。(すすむ)


手繋げば 母の温もり 桜人      未来
恩田川での母と子の後ろ姿がかわいらしくパチリ。子育ての昔を思い出しました。


約束の 改札出るや 桜東風     未来
 観察会の成瀬駅での待ち合わせの一瞬。恩田川の桜が印象的でした。


子等の声 季節外れの 春の雪    未来
 春の雪に幼稚園の満開の桜は雪におびえることなく咲き誇っていました。

  素直に、「子等の声 季節外れの 淡雪に」で、どうですか? (牧紀)

  直された句に素直になれました。(未来)
    ☆子等の声季節外れの春の雪

  直しました。(牧紀)


犬友の 花見の客に お邪魔して    未来
 相模原公園で犬友同士が箱の上に載せての記念撮影。

外出自粛 桜隠しの 予報あり       淑如
 桜が咲いての、雪にはおどろきましたが、すぐに消えましたね。

   後で、”すすむ”さんの句でも出てきますが、
   「桜隠し」咲く桜を隠す(覆う)春の雪の意の季語です。(牧紀)


花の塵 ためらいて踏む 太極拳     淑如
 今は中止になってしまいましたが、公園の桜の下で私は週2回太極拳を
 やってます。

  最初の一歩は躊躇するも三歩目からは力強く踏みだすのでは・・
  (ゆきお)

  頑張り屋さんの淑如さん太極拳の様子が生き生きです。(未来)

  『ためらいて踏む』という優しさに感銘しました。(すすむ)


朝日いま 花びら踏んで 太極拳     淑如
(つづき) 
 朝、6時からやってます。丁度朝日が眩しいです。

 写真もさすが!六時に集合なんて、お寝坊の私にはとても無理ですが、
 元気のもとですね。(和子)


遠い日の 子らの声聞く 旧牧舎    淑如
 玉川大学農学部の牧舎で昔牛や山羊をかってました。
 近いので子供が小さい頃、餌をやりに行きました。懐かしい思い出です。

   故尾崎先生が頭をよぎりました。(未来)

春の雨 濡れて色濃き 花一輪     和子

   大島の椿市にて苗木買ふ
      過ぎし旅での思い出の花   和子
 友人に誘われて大島へ行き小さな苗木を買いました。    
 やっと花が咲くようになり、その愛おしさは格別です。

 しっとりと春雨にぬれたわが庭の椿を見て、あの旅の思い出にふける
 ひと時。至福の時ですね(牧紀)

 陽を浴びて艶いや増す花、雨に濡れて風情増す花、花には必ず輝く場面が
 ありますね。(ゆきお)

 丹精して大切にお育てになった椿の色が素敵。(未来)


わが愛車 停めてしばしの 春花壇    和子
  手押し車は私の愛車。きれいな花壇にみとれてホットひと息。

    「わが愛車」なるほど!  (牧紀)

    我が愛車は写真を見て納得しました。(有三)

    皆さん?と思われたようですが私の写真の撮り方がわるくてすみません!
    随分前に買って倉庫に眠っていましたが、今は正直、重宝しています。
    坂道の多い道路は、87歳の老婆には、荷物をもって歩くのは、とても
     しんどいです。(和子)

    愛車の操縦はどうですか? 私もそのうちに相応な愛車を・・・
    荷物重いですよね。(玲子)


道の端の つくし見つけて 小休止    和子
 手押し車を押して歩く道端のつくしに春を見つけて嬉しさいっぱい!


    雑草も花共々にかぐわしき
         色鮮やかな春の装い   和子
  花と雑草の入り混じった我が家の庭にも春が来た!

  あらゆる命が蘇り、匂い立つ春!コロナなかりせば (牧紀)


   境川まだ枯れ葦も水ぬるみ
     咲き初む花の水面に枝垂る  紀舟
 境川土手の散歩道の桜。枯れ葦と初桜。いよいよ春のおとずれ!!

 偶然の出会いが情景を感じさせてくれました。(未来)

 枯れ葦と春との対比が絶妙ですね。(すすむ)


老いてなお 大樹や纏ふ 花ごろも     牧紀
 今年も春早々と咲いた松村邸の枝垂れ桜。羽衣の舞。

 老木に咲く枝垂れ桜、どっしりとした老木の貫禄が写真や句から伝わってきます。
 (和子)

 枝垂れ桜の写真いいですね。私は見損ないました。(有三)


外はダメ 花見ドライブ いじらしや      牧紀
 相模原市役所通りの桜並木。相模原も不要不急の外出禁止の赤信号!!

 満開の桜に人がまばらなのがさみしい!(未来)

 赤信号がちゃんと写真に写っていて、俳句とマッチしていますね。(すすむ)


世をあげて コロナ曇りや 花の下     牧紀
  花見ドライブの続き。尾根緑道の桜もほぼ満開。ところがーーー
  翌日季節外れの春の大雪。 ”コロナより 花には重し 春の雪”


ひと時は 花の世界に 遊びたし      牧紀
 恩田川の桜。孫連れて、今年最初で最後の(?)花見かな!!


   さざ波に今年の桜揺らぎをり
     また逢ふ日まで心に留めむ   紀舟
 恩田川の桜。コロナ禍の中、今年は特別な桜。来年も見れるやら?

  また逢う日はいつ来るのでしょう!(未来)


   ミツマタの先の短き分れ枝
        いずくの道も後期高齢   紀舟
 ミツマタの花は枯れた味わい!その先に花芽はない?今年、後期高齢に仲間入り。


卒業を 惜しみ名残の 橋渡る       ゆきお
  いつもの通学路、卒業式の帰り道である。
  何となくじゃれ合っているが、この橋を渡れば明日からは新しい世界で
  ある事を感じている。

 ”名残の一シーン” 児童を撮ったら、ゆきおさんにかないませんね!(牧紀)

  卒業式を終えた生徒たちの会話が聞こえそうです。又、脇役の桜の一枝が
  いいですね。(和子)


桜より 季のうつろひを 児は水で       ゆきお
  子供は川に入って歓声、賑やかである。
  彼等は春の来たことを桜より肌に触れる水で感じている。

   写真に登場する人物の気持ちが素直に伝わってきます。(和子)

   桜の情景が広く感じられます。(未来)


来年も 是非この道の 花見かな       ゆきお
  桜の下を歩いているが、来年もまた見ることが出来るであろうか。
  「年年歳歳花相似 歳歳年年人不同」と言うが、来年の桜を見ることが
  出来るか案じている。

  外出自粛といえど、今年の桜には、特別な愛着が。愛惜か?(牧紀)


地域猫 春のひざしに たたずみて    吉夫
 高ヶ坂団地の地域猫春の日差しを浴びて気持ちよさそうにたたずんでます。

   ボス猫然として、風格がありますね!(牧紀)


四十年の 桜の古木 恩田川     吉夫
 恩田川桜の並木40年の古木になりました。


 ぼつぼつ、次の世代の桜を植えなければならない時期ですよね(ゆきお)

 恩田川の桜が40年。思えば、40年前は東雲寺の桜でお花見をしてました。
 今年の台風で参道の桜は全て切られました。(有三)


高瀬橋 始まる桜 八分咲き       吉夫
 今年も見事に咲いた桜並木です。


恩田川 サクラのトンネル どこまでも   吉夫
 恩田川の桜のトンネルは、高瀬橋から成瀬体育館まで2㎞続いています。

  恩田川はその数(トンネルの長さ)と生育度(古木)で町田有数の桜の名所
  になりましたね。(牧紀)

  水に写った桜に日射しの柔らかさの一瞬!(未来)


木蓮は 花の王様 恩田川       吉夫
 恩田川の桜並木の中、花の王様は、俺だと木蓮が言ってました。


時ならぬ 桜隠しの ビルをぬひ      すすむ
  3/29の雪、ベランダからの雪景色です。
 『桜隠し』(春の雪)という季語を知る機会があり、使いました。

 「桜隠し」は初めて知りました。花だけではなく都会の汚れも隠しますね。
 (ゆきお)

 「ビルを縫う」は覆うという意味でしょうか?(和子)

 広辞苑に書いてある『物と物との間を左右に曲折しながら通る』
 例『人の間を縫って行く』の意味で使いました。
 『縫う』は裁縫にイメージが行ってしまうので、『ぬう』の方が良かったかも
 しれません。
 ビルの狭間では、風が乱れるので雪が舞うのですが、『舞う』は月並み
 表現で避けるべきだと言われたことがあり、違う表現にしました。(すすむ)

 「縫う」の説明よくわかりました。なるほど広辞苑に載っているのですね。
 チヨットと覗いたネットの検索には出てきませんでした。ネットの検索は苦手
 なので。我が家に眠っている広辞苑も大いに活用すべきですね。
 ありがとうございました。(和子)

 ビルを縫うのが雪は気にかかります。(有三)

 「桜隠し」は雪を擬人化した用法と思います。「ビルをぬひ」でどうか?(牧紀)

 事実、雪は結構降っていましたが、そう舞っても、ビルを縫ってもおらず、
 写実ではないので、表現『縫う』違和感の反論が出来ません。
 創作を見抜かれたようです。(すすむ)

 『縫ふ』という終止形では、ほんの少しの時間で、しかも、今は止まってしまった
 感じがしますが、『ぬひ』の連用形だと、動きが継続しており、しばらく降り続いた
 あの日の雪に合っていると思いました。それに、やっぱりひらがなの方がしっくり
 きます。ありがとうございました。(すすむ)


西海子(さいかち)は さくら一色 花曇り       すすむ
(小田原、さいかち小路)
  小田原の西海子(さいかち)小路です。
 青空に桜が最も美しいコントラストですが、曇り空なら逆に桜色だけが
 見えていいかもと思い、敢えて曇りの日に出かけました。
 『再勝の願い横目に花は散る』
 17文字だけで、説明無しだとまず分からないと思われるので、廃案に
 しました。
 武士の願い⇒再勝⇒武家屋敷にサイカチの木⇒西海子(さいかち)小路⇒桜

 「雨模様」が良く分かりません。「わが思い」or「やがて散る」?(牧紀)

  さくら色一色の道雨模様⇒西海子はさくら一色花曇り
 言いたいのは、曇り空に桜であって、おっしゃるように、雨模様だからどうという
 ことはなく、さくら色と雨とで、焦点がぼけてしまったと思いました。(すすむ)

 グレードアップしました。(牧紀)

 サイカチの句を見て、ここは、小田原文学館のあるところ北原白秋の愛唱歌の
 生まれた所です。(有三)

 「さくら」と「花曇り」と季語重なりで、更にさくらも花も同じ桜のことですので、
 イメージの広がりがないような気が致します。私なら今のコロナ禍のことも、
 あるので、「人影の 絶えて西海子 花曇り」なんてしますけど・・・(きよし)

 すすむさんの心になって
 写真のように、桜、花一色なのです。ここにはコロナもありません。
 季重なりもOKですよね?(牧紀)

 季重なりについて、『さくら一色』を『さくら色一色』というように読んで
 もらえれば、季重なりにはならないかと手前勝手に考えました。
 イメージの広がりがない⇒おっしゃる通りです。
 青空に桜もいいけれど、曇り空が桜に溶け込んで、主役は桜だけというのも
 いいよと詠みたかったのですが、どうも上手く詠めていませんね。
 その気持ちは、そんな力説するほどのものじゃないとすれば、
 『人影の 絶えて西海子 花曇り』で、見違えるようになったと思います。感謝。
 敢えて、初志貫徹、簡潔にするなら、『西海子の曇り空消す桜花』(すすむ)

 「空は曇りの花曇り」で、変えない方が良いと思います。(牧紀)


花競演 返り見すれば 星三つ       すすむ
 小田原城お堀端の桜です。梅も、桜も、今年始めて裏をじっくり見ました。


ひこばえの 花はやばやと 開きけり       すすむ
  芹が谷公園の桜です。ハ行の言葉をつなげました。
  芽だけではなく、『ひこばえ』の花と言っても良いのかは知りません。

    「ひこばえの梅」等花にも使用例はあるそうです。(牧紀)


老ひてなお 心和ます 花 我も      すすむ

 五反田谷戸の畦桜(樹齢200年)です。

 五反田谷戸の200年の桜は私達谷戸歩きのシンボルです。映画にも登場しました。
 (未来)


花見より ボール遊びの 休校子    くに
 芹が谷の広場は休校になった子供達で賑やかです。

    外出自粛の折、本末転倒?固いこと言わないでーーー。(牧紀)


花見客 ウイルスに 足阻まれる      くに
 いつもは家族、友人連れで賑やかなのに!


老木の 瘤より咲きし 桜かな      くに
 桜は強い!!


ベンチには 人影なくて 花の風    くに
 ベンチに花びらが舞い降りて

 ベンチに舞う花びらの情景が哀しく伝わってきます。(和子)


赤々と 躑躅燃え立つ 小庭かな     くに
 狭い庭に毎年一早く咲く躑躅です。

  今年は、躑躅も相当に早咲きですね。もう満開?(牧紀)


春愁や 声聞きたくて 電話する      くに
 幼馴染の故郷訛りを聞きたくて!

 私に時々来る電話は、心晴れるのは2、気が塞ぐのが8です。(ゆきお)

 特に夜になると、田舎の妹に私も長電話して母がいたらな!と思います。
 (未来)


鈍行の 似合ふ景色や 花見頃     きよし
 桜に押されてスピードも鈍るか?(牧紀)


明日会えぬ 距離に並ぶや 新学期      きよし
 お隣の小学校で、生徒は縦横十分な距離を取って並び、青空始業式をやって
 いました。
 校長の「残念ながらしばらく休校となります」を子供達はどんな気持ちで聞いて
 いるのだろうかとの思いで詠みました。

 先生と生徒さんの距離は心の絆で今以上に深まると思います。(未来)
 



寂しさの 鳩に紛らす 春ひとり      きよし
  何ともうますぎる一瞬を捉えましたね!!(牧紀)


マスク縫ふ 妻にありし日 母重ぬ     きよし


     二十四の瞳の映画観るように
       子等と先生休校に遊ぶ  きよし
 懐かしい映画ですよね、大石先生が懐かしい、俳優も又。(ゆきお)


寒暖差 烈しき今日の 春の雪     小鈴
 今年のお天気は前日は真冬、翌日は初夏の天気かと思わせるような寒暖差が 
 大きく変わり、体調管理が大変でした。あの遅い雪にはビックリでした。

 思わぬ雪に花もびっくり、自分もびっくり、穏やかに過ごしたいものです。
 (ゆきお)


風光る 浮巣に覗く 雛の顔        小鈴
 たまたま出かけた薬師池で写しました。カメラマンが大勢たむろしていました。
 この日羽化したようです。遠いところなのでピンボケで済みません。

  風光るが良いです。小さな浮巣に母鳥がしっかりと雛を守っている様子。
  (未来)


カイツブリ パパも忙し エサ取りに    小鈴
 カイツブリの雄が巣の周りをうろうろしていました。餌を運んでいるのかな?


春蘭や 緑色して なお淡し       小鈴
 ご近所で春蘭をたくさん植えている方がおり、花の見ごろでした。
 何ともよく見ないと花を見落としてしまいそうで、緑色の地味な花ですが、
 品が有りますね!


 青空を 両手でかかへ 桜咲き      小鈴

 車窓から写しました。大きな桜の木が枝いっぱいに広げ、まるで空を包み込むように
 見えました。慌てて走っている車の中からシャッターを押しました。
 コロナウイルスなんかに負けないぞ~という思いながら。

   電線が何とも残念ですね!!(牧紀)
 


コロナ禍や 独り占めして 花見かな    波
 散歩の途中菅原神社に寄ってみたら誰あれも居ません。桜が満開でした。

  町田の人は、見事に外出自粛厳守? 西行法師も信じられない!(牧紀)

  淡い桜の色と真っ赤な鳥居、とても印象的です。(和子)


真青なる 空に揺蕩(たゆた)ふ 糸ざくら     波
 浄運寺の枝垂桜。しだれた感じが上手に撮れませんでした。花は見事。


背をすーと 一人静の 舞姿       波
 庭の一角に毎年咲きます。

  義経をしたって静御前が舞う光景が思われます。(未来)


土筆坊 つくつくと伸び 背比べ      波
 今年も土筆が勢揃い。

  いつも思うのですが、土筆が本当にスギナになるのですよね・・(ゆきお)

  『つくつくと』というオノマトペがピッタリですね。(すすむ)


春嵐 路傍の花も 揺れ乱れ       波
 桜の時期は風が強いですねえ。


耳すます 小鳥のおしゃべり 春の雪     波
 3/25の雪の中、なぜか小鳥たちが庭に遊びにきました。何を探しているの?
 しばらくして一斉に飛び去りました。


  コロナなるウイルスにより自粛する
      憂いは静かに花を詠む日々  有三
 外出禁止でやることのない日々、静かに詠歌。


儚くも 夢と消えゆく 春の雪    有三
 家の庭より写す。

  桜より遥か儚し春の雪  数時間の命でしたね。(牧紀)

  お庭の花に淡く積もった春の雪、まるで名画を見るようです。(和子)


   散るを知る花の心は知らねども
       君は何処に花惜しむらむ  有三
 恩田川の桜

 うーん、桜は自分が散ることなどないように咲いている艶やかさです・・
 (ゆきお)

 君は何処にが、心に掛かりました。(未来)

 調べがすごくゆったりとしていて、和歌にしても短歌にしても、なるほど
 『歌』という言葉にピッタリという感じがしました。(すすむ)


甘茶さす 子らの声なき 花御堂   有三
 例年は子供が大勢ですが、8日は宣言発令の日で人の影はありません。
 東雲寺にて。


年輪を 花びら飾る 過ぎし日々   有三
 東雲寺の境内、台風にて倒木。

 倒木を惜しみて集ふ散り桜  生々しい木目と空洞が痛々しい。(牧紀)


    加賀土産八方睨みの獅子頭
          剣を咥え机に飾る  有三
  令和の厄払いです。

    コロナ退散を祈念!(牧紀)




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