2023年3月 写真俳句短歌集


開催日時:  2023.3.14(火)

兼題:      「水温む又は自由」
概要:
 コロナ感染者数は、減少傾向が続いていますが、引き続き
 コロナ対策に注意を払いつつ、今月も通常例会としました。
  当月は、「水温む又は自由」題で作品を募集し、併せて
 事前にお知らせした課題写真「しだれ白梅」に関する作品を
 集め、披講後、
 まとめて「兼題例会コーナー」にアップしました。

写真俳句短歌

<第一部>



巣立つ日の 別れ惜しむや 親子鳥  未来
 穏やかな流れに鳥達も何か楽しそう


骨董市 値切り上手の 春の声    未来
  1日に偶然天満宮の骨董市に出会いました。


飾り雛に 色とりどりの 吊るし雛     未来
  ひだまり荘のお雛様飾りを楽しみました。


水温む 木漏れ日受けて 七千歩   未来
  芹が谷公園の坂道をぐるぐるとーーー


店先の わすれな草は 空の色    未来
  花屋さんに勿忘草が売られていました。


湧き出ずる 水温み 子ら 頬緩む    すすむ
 水戸偕楽園の吐玉泉を取り囲んだ子供達です。


不忍に 人波間近 水温む      すすむ
 不忍池に春が来て、近々人で一杯になるなと思いました。


水温む さあこれからは 一直線    すすむ
  薬師池公園での鴨がまっすぐに泳いでいました。


水温む 催しを待つ 鳥の群れ     すすむ
 清澄公園の涼亭前に多くの鴨がーーー。
この涼亭で何か催しが始まり、それを見に集まってきたかのようでした。


水温む 街の夕闇 まったりと      すすむ
  帰りのバスの車窓からの景色です。どこか春を感じさせました。


息潜め インフル悪魔の 去るを待つ  きよし
鳥インフルエンザ感染を防ぐため、鶏小屋の周りにシートが掛けてありました。


用水路 見回り春へ 下準備    きよし
 田んぼに水を引くための用水路が冬場に落ち葉が落ちたりして、
 流れが悪くなって いないか調べてる人がおられました。


てぶくろの 恩を忘れし 子は何処   きよし
3月に入り、急に暖かくなったせいでしょうか、子供が遊びに夢中になって、
つい 手袋を置き忘れたのでしょう。冬はお世話になったはずでしょうに。


恋実り 羽音軽やか 水温む     きよし
 秋川で見たカイツブリのカップルです。


初午や 何処を向いても 睨む顔   きよし
八王子の子安神社で、きつね祭りをやっておりました。


水温む 追いつ追われつ 鯉二匹    くに
 芹が谷公園の池での鯉が2匹戯れていました。


空の色 風も優しき 三月来     くに
3月になって暖かくなったら景色が柔らかく見 える様になりました。


紅梅や 仰ぎて見れば 空青し    くに
 紅梅の色と空の色奇麗でした。


老木の 幹より開く 梅の花     くに
 庭の梅植えて50余年私と共に年を重ねました。


ミモザ咲き 風の硬さを 解きほぐす   くに
 ミモザの黄色辺りを柔らかくする様です。


     一輪の白さ際立つ八重椿
       心惹かれてカメラに収む  くに
 花の奇麗な所を撮りたくてレンズを近づけまし た。


完治とは 言へぬ退院 春浅し     淑如
完治までには、辛い、痛い、長い、リハビリの日々がまってます。

春風を 纏ひ一歩や 退院す      淑如
 病院の中にいると季節がわかりませんが、
 一歩外に出るともう春・・・・


留守長し 手入れなき庭 寒芍薬    淑如
クリスマスローズだけが、けなげに咲いてました。


銀鱈の 甘きかおりや 退院す     淑如
病院の食事は塩分なく味気ないものでしたが、大好きな西京漬けを
焼いて退院を祝ってくれました。
が、焼き方がーーー。 焦げてますね。


注ぎ残す 如雨露の水の 温みたり   ゆきお

ベランダの植木に小さな如雨露で注ぐが、昨日の残った水は冬とは違う。


水琴の 余韻長めに 水温む      ゆきお
 甲高い響きも良いが、水が温んだ故か柔らかめに聞こえる。


(すなど)りの 差し脚軽く 水温む  ゆきお
 背に当たる日差し、脚を入れている川水も違ってきた。


晴れ渡る 鶯の声 明明と      玲子
 久しぶりに大地沢に短い時間ですが行ってきました。
 思いがけなく鶯に迎えられました。


立ち止まり 三月の春 覗き込む    玲子
 大地沢の木道。池になにか動いているような・・・


水温む 源流の音 江の島へ    玲子
 晴天続きで水量が少なかったですが水音が心地よかったです。


入り日今 梅の香りの 仄かかな    玲子
  買い物帰りのあっという間の落陽。道中の梅の香。


やっと咲く 我が家の梅の 愛おしき   玲子
 植木屋さんが古木を深剪定してくれたので、遅咲きでしたが
 真っ白な花がきれいです。


古民家に 飾らる雛の 懐かしき   小鈴
子供達が小さい時は我が家でも7段飾りの御雛様を飾っていましたが
子供が成長すると共にお雛様はいろいろな形に代わり、
今はほんの小さい人形に代わりました。


名も知らぬ 小さき花や 春の風   小鈴
 散歩の時見つけた花。素朴で懐かしい感じの名も知らぬ花。
 早春の風に揺れていました。


春麗 着物姿や 花の中      小鈴
満開の梅を見上げて鑑賞している人が、見かけることも少なくなった着物姿。
春麗ーーー。


雪吊りを 写して水の 華やぎぬ   小鈴
 雪吊りが光りを浴びて輝いています。
 その雪吊りが池に映って池の水は華やかです。


咲き初むる 蓮田の畝の 桜かな  小鈴
 蓮田の畝に植えてある桜がもう咲き始めました。


  有明の『四季劇場』をあとにせり
    『ライオンキング』の余情を抱きて 有三
  誘われて有明まで見にゆきました、面白く、楽しみました。


ゆきかへり 鯉動くふり 水ぬるむ    有三
  芹が谷公園にて


尋ねきて 日々好日や 福寿草    有三
  堂の坂公苑にて、楽しみにして居ました。


春きざす 横浜みなとに 富士の見ゆ  有三
  ランドマークよりの眺望です、初めて見ました。


何となく 神の国なれ 水温む   牧紀
明治神宮前。水温み、気も緩み、何となく集う神の国(?)の若者。


    一条の水の温もり人に木に
       河津桜のはや咲き揃ふ  紀舟
 河津桜満開の代々木公園。後は、染井吉野を待つばかり!!


黒雲に 青空抜けて 水温む    牧紀
 暖かな一日。畑終わり、見上げると切り取られた青空。
 ふと黒雲に取り巻かれたウクライナが浮かぶ。


   青空に無数のたまやウクライナ
      あり得ぬ戦争あり得し一年  紀舟
代々木公園にてシャボン玉の吹き流しを見て。
21世紀に入って、こんな侵略戦争はあり得ないと思っていたがーーー?


    はや花のひかり眩しき境川
        水温む道老いも若きも  紀舟
 水温み、早咲き桜が早や満開。


凍て道に 並ぶ灯籠 新しき    波
 安倍文殊院(奈良)の参道に新たな石の灯籠がずら り。
 側面を見ると令和3,4年に建てられたものです。 
 一基100万円と聞きました。


寒牡丹 三百九十九段 登り廊   波
長谷寺は牡丹が有名です。観音堂へ は399段の回廊を登ります。
回廊の外の牡丹は冬菰で囲って育て、6月には菰の周りに写る木の枝が
満開となります。


春浅し 先人の知恵 普茶料理    波
 宇治・満福寺(黄檗宗)の精進料理。
 中国 風というので少し期待しすぎてがっかりしました。


となり家の 更地をこへて 空っ風   波
隣の家が売られ更地となり冷たい風が我家に直 接当たります。
どんな隣人が来るのでしょう?


草萌ゆる 狭庭(さにわ)の隅の 明るみぬ  波
 や~と春がやって来ました。


目に河津 香り白梅 空 まさを    波
 近所の農家の河津桜、隣には白梅が満開でした。
 桜と梅、季語重なりでしょうね。  



<第二部>

課題写真の作品集

しだれ白梅


HP

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