2023年4月 写真俳句短歌集


開催日時:  2023.4.11(火)

兼題:      「観桜又は自由」
概要:
  コロナ感染者数は、減少傾向続き、マスク着用解禁。
 コロナ対策には注意を払いつつ、通常例会としました。
 当月は、「観桜又は自由」題で作品を募集し、併せて
 事前にお知らせした課題写真「早春の宇治平等院鳳凰堂」
 に関する作品を集め、披講後、
 まとめて「兼題例会コーナー」にアップしました。
   尚、3/21春分の日に恩田川の桜吟行会を催しました。 
  桜は5分程度でしたが、和気藹々の会話と食事を楽しみ
  ました。


吟行ルート
堂之坂公苑―恩田川―昼食(高ヶ坂ベーカリ)―芹が谷公園
    七人の侍恩田花吟行
        侍日本(ジャパン)雄叫び聴きつ
  (紀舟)

写真俳句短歌

<第一部>



満開の 枝垂れ桜や 空まさを    未来
 三輪の妙福寺の枝垂れ桜に出会えた。


此処からは 乗り入れ禁止 花街道  未来
 座間市のさくら百華の道にて


駆け抜ける 人にベンチに 花散らす  未来
 相模原市鵜の森辺りの遊歩道


花見終へ お洒落なカフェの パンケーキ  未来
  吟行の終りにランチタイム


影載せて なほ生きいきと 散り桜    未来
百華の道にて桜の大樹


ゆうらりと 水都大垣 花見舟     すすむ
 大垣にある『奥の細道むすびの地記念館』近くの水門川です。


花の頃 ならばふたみに わかれずや  すすむ
 芭蕉が大垣を離れる時に
 『蛤のふたみにわかれ行く秋ぞ』と詠みましたが、
 この桜の頃だったら、もっと滞在されたのではないかと
 思いました。


  淡墨桜 千年守る 人と幹    すすむ
 岐阜県本巣市の根尾谷にある淡墨(うすずみ)桜です。
 千年以上の命は、 このしゃんとした幹と人の手入れの
 おかげによるものと思いました。


  様変わり せし中学に 覗く花    すすむ
 神戸の中学を卒業して57年。すっかり面影は無くなってしまったけれど
 校庭の向こうに見える桜に、どこか面影を感じました。


共に愛づ 妻失ひて 海は春    すすむ
 絵にも描けない美しさの清水港。
 美しすぎて、一人旅を寂しく思いました。でも、海は春!


手を繋ぎ 歩きたき日や 辛夷道   きよし
自宅近くにコブシ並木の歩道があり、咲いたときは見事です。


それぞれの 落ちる音ある 椿かな  きよし
 椿が地面に落ちるとき、微妙に音が違うように思います。


青空を ぐっと引き寄す 桜かな   きよし
 相模川清流の里近くの桜並木です。


花トンネル いつもの道の 短かけり   きよし
 自宅から駅まで徒歩20分ですが、花トンネルの道ですので、
 歩くのが苦に なりません。


花の下 踊り上手な 子となりぬ    きよし
 片倉城跡公園の桜がほぼ満開でした。
 子供達は時々踊っているように見えました。


鍬振れば 鶯 けきょと 笑ひをり    きよし
畑仕事をしてたとき、鶯の声が聞こえましたが、未だ「けきょ」でした。


春の雨 山際明るみ 明日は晴れ  波
  あしたは晴れるでしょう!


廃校の 決まりし学び舎 花風吹   波
子供の通っていた小学校が統廃合でなくなり、
新 たな学校となりました。


桜さくら 巡りめぐって 九千歩    波
 あちこち(町田)の桜に見とれて歩きました。
 写真は養運寺の桜。


芽生え待つ スタートライン 土黒く  波
 ご近所で、こまめに野菜を楽しんでお られます。


カメラ向け 風止むを待つ 糸桜   玲子
相模原城山湖にて。雨上がりの穏やかな日和でした。
城山湖には、車で夫とよく来たところです。


ひともとの 大島桜 優優と     玲子
城山湖にて。山桜などの中にひと際美しく!


町内の 桜まつりの 粛々と      玲子
提灯がつけられましたが、催しものはなく静かです。


落花舞ふ 何故に寂しき 空きベンチ  玲子
 ベンチでおしゃべりをした友は天国へ。


あの桜 桜大樹と 巡りけり     玲子
 相原の知り得た桜を歩き回りました。


雲二つ 坂を登れば また桜      淑如
 普段気が付かないが、桜が咲いてはじめて
 こんなところにも桜が・・・と気がつきます。


心労の 度重なるも 桜満つ     淑如
 いろいろなことがかさなり、「年を取ることはこんなことかな」
 と思う日々です。


春爛漫 皆で喜ぶ 知らせあり      淑如
孫の知らせをまってました。祈りをこめてつるを折りました。


をちこちの 桜を眺めて 雨も良し     淑如
 今年は雨が多いですね。
 御衣黄桜がやっと咲きました。


幾重にも 結界しきて 鳥(さか)る   ゆきお

 水面に丸い結界をしき、その中心にいる。


地をつかみ 怖いものなき (はらみ)鳥      ゆきお
 親になった雀の逞しい姿、春に出会う。


ようように 水辺に誇る 春の鳥    ゆきお
 春の翡翠は、テリトリーを確保し、相手を得るのは
 大変な事なのである。


春の海 何処まで続く うす緑     吉夫
  沖縄の海、どこまでも薄緑が続きます。


座喜味城 つわもの消へて 幾百年  吉夫
  座喜味城の城跡だけが数百年残っております。


暮れ行くは 春日大社の 薄明り    吉夫
  春の夕暮れ。春日大社もさびしそうです。


水仙の 目配りをする 三兄弟    吉夫
  水仙の3兄弟。あたりを見回しております。


白梅の 紺碧の空 突きさして    吉夫
  こんぺきのそらにまけない、はくばいです。


誘われて 身延詣の 弥生尽     小鈴
友達に誘われ、昔訪れた身延山に。もう来る事もない山だろうとの
思いで、少し無理をして行って来ました。
しだれ桜は残念ながら殆ど散っていました。


雪解けの 流れ激しや 弥生尽    小鈴
 身延山の奥の院にロープウエーで行きました。
 そこから覗いた山並みです。


落ち椿 ピンクの絨毯 敷き詰めて   小鈴
今年は椿の花が沢山咲きました。
青い若芽の上にピンクの椿が落ち、まるで絨毯を引き詰めた様でした。


恩田川 さくらの影に 桜咲き     小鈴
 恩田川の吟行会に参加。桜の枝が川の上にまで来て
 桜の影が映り、その影の上に花が咲いていました。


春の花 二つ並びて 競ひけり    小鈴
 春の花の代表される桜と椿の花が満開です。
 競うように咲いています。


    柔らかき日差しはあれど薬師池
           春浅き日々鴨泳ぐ見る 有三
 薬師池公園にて


手水場や 水琴窟は 春の色     有三
 堂の坂公苑の水琴窟に春が来ました。

   恩田川春を告げなむ花咲きぬ
      花惜しむ日々風よ 心して  有三
 恩田川にも春が来ました。


    珈琲の香りほのかに昼下がり
        窓辺に想ふ河辺の桜  有三
吟行帰りのひと時を楽しみました。


    春分や川は流れ時移る
      枯れ尾花視る咲き初む桜  紀舟
春分の日。桜は5分程度。まだ咲き始めの木あり、見ごたえある
枝振りありで、それなりに楽しめた。


    満開を思はす一枝恩田川
        花びら醸す佐用姫の笑み  紀舟
 見事な一枝。佐用姫に感謝!


さくら道 佇み一句 ひねり二句    牧紀
 私は、3句。4句、8句。散々苦労す!


   川波と語る桜もショータイム
         今年も開け両輪の花  紀舟
 大谷選手の活躍が続く、続け!いつまでもーーー。


   この世をば桜に託す潔さ
        先の世をば夢見て 椿  紀舟
「この世をば我が世とぞ思ふーー(道長)」
権力者、独裁者よ椿を思へ!進退は潔く! 


<第二部>

課題写真の作品集

早春の宇治平等院


HP

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